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2005.01.17

オスカルとポプラ通りのひみつ

昨年読んだ児童書で、新刊以外でもっとも心に残ったのは『オスカルとポプラ通りのひみつ』(マルガレータ・リンドベリイ作 オーケ・エリクソン絵 石井登志子訳 徳間書店)でした。スェーデンの作家リンドベリイのデビュー作で、オスカルという知りたがりやの少年が、「なぞの作家」が近所に住んでいるに違いないと想像し、いろいろ推理をめぐらせる楽しいお話です。なにげない日常にひびく子どもたちの心が弾むように描かれて、読後はなんともいえないぽかぽかした気持ち。リンドグレーンのピッピやおもしろ荘の子どもたちのように、子どものもつのびやかさが等身大に物語からたちあがってきます。この本は1994年6月に刊行され、徳間書店創立40周年記念創刊として絵本・児童文学のレーベルでだされたはじめての本の一冊。この時の5月に『たくさんのお月さま』ほか絵本が3冊、6月にこの『オスカルと~』、『海辺の王国』など読み物が3冊、絵本1冊刊行されました。いまも発行されている「子どもの本だより」創刊号(1994年5月/6月号 第1巻 1号)がこれらの本にはさまれたのです。本でも雑誌でも創刊号には、さまざまな思いがこめられているので、私はこのたよりを幾度となく読み返していました。ここに書かれた「あれこれ、あれこれ、編集者のひとりごと」を一部ご紹介します。

生涯宝物にするような本を作りたいね、それこそ「嫁入り道具、むこ入り道具」の中に入れてもって行ってもらえるような本が出したいねと目を輝かせて話し合い、何千冊もの本を取り寄せ、検討を重ねました。まだ、歩みだしたばかりの徳間の児童書ですが、一冊一冊心を込めて編集していきますので、よろしくお願いします。(佳)
子どもの頃、本を読んだ時の情景を、いくつか鮮やかに覚えています。本の内容と、その日のお天気や部屋の様子、風の具合や匂いまでが結びついていて、今もはっきり思い出せるのです。大人になってからの方が、むしろそんな出会いは少ないようです。子どもの本は、どんなによくてもよすぎることない、と改めて思います。(令)

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コメント

この方のつくられた生涯宝物にする本が私の本棚に何冊もあります。背表紙をみているだけで、ふらふらと悲しくなるのですが、それでも、何度もながめては手にとったりしているこのごろです。

さかなさん、ありがとうございます。
当時、F書店からいらしたばかりのおふたりは、ぎっしり原書の詰まった本棚の隙間に押し込んだような小さな机でお仕事をしていらっしゃいました。本当にいろいろなことを思い出して、涙が止まりません。

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