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2005.02.24

ブリクセン

中村びわさんが書かれていた『草原に落ちる影』(カーレン・ブリクセン 桝田啓介訳 筑摩書房)を読み終えてしまった。静けさ、優雅、強靱、尊厳、それらがすばらしい筆致でおさめられている。「ファラー」「王さまの手紙」「大いなる仕草」「山のこだま」の4つの作品が収録され、英語とデンマーク語で書いていた作家作品の、これはデンマーク語からの翻訳書。死期のせまっていた作家は、もはや英語版に加筆、改訂をする時間と体力が残されていなかったと、訳者あとがきにある。

なされ得しことは今やすべてなされ
そして、すべては無におわりぬ

農場のあいだで名医の誉れが高いブリクセンは、ひどい火傷をおって連れてこられたワウエッルに軟膏をぬり、繃帯を巻いた。3日ごとに継続した手当が必要だったにもかかわらず、来なくなってしまうワウエッルを見つける。苦労して巻いた繃帯は解かれ、そこには牛の糞が厚く塗られていた。この描写のあとに、この歌が引かれ、つづいて起こること――。センチメンタルな書き方しかできないけれど、涙がでました。

草原に落ちる影
カーレン・ブリクセン著・桝田啓介訳

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コメント

翻訳版しか見ていないとわからない事実ですね。『草原に落ちる影』の原書は同じものなのかしらん。
『モーセを愛した女――聖書の女たち』の書誌情報をオンライン書店でみているうちに、ふと、次の次のデータ更新者にひらめきました。

この表紙の絵の左右逆版になっているものが、ふじもとさんと一緒に作った『モーセを愛した女ーー聖書の女たち』の原書の表紙でした。マレク・アルテというフランスの作家のものです。

それだけなんですけど(笑)。ちなみに翻訳版はちがう絵になっています。

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