« ファンタジー | トップページ | 雨のち晴れ »

2006.07.09

ブック・アートの世界

 気になっていた本を思いきって購入。子どもの頃は単行本が高嶺の花で、せっせと文庫本を買っていた。働くようになってから、思いきらなくても単行本が買えるようになった。でも千円台の本がほとんど。いますごく欲しい本のほとんどが二千円後半から三千円代。これからもっと高い本が欲しくなるのだろうか。

 『ブック・アートの世界(中川素子プラス坂本満=編/水声社)は、谷川俊太郎さんの帯文字が強烈。表紙の10分の9が帯なのだ。このつくりからして、アート的。「ブック・アート」という表現も模索されたあとが見受けられるが、とりあえずここではこう表現することにしたとある。そういえば、今月号の雑誌「STUDIO VOICE」での特集ではアートブックとしていたっけ。
「本とアートが交差するところにうまれる世界の大きさ」が紹介されている本書は、美術館でアートを鑑賞しているかの気分になる。紹介するブック・アートのほとんどがモノクロだが、白い紙への配置すらも計算され、ひじょうに美しい。本を焼いて作品を作る西村洋平氏を紹介した頁では、『新修漢和大辞典』が焼いて作られている。本とまったく別物になってなお、書かれていた文字群を想像できる形がそこにある。(オブジェの夢想/森田一)

 エメット・ウィリアムス+キース・ゴダード『ホールドアップ』という写真絵本もおもしろい。それこそ色も形もさまざまな指、指、指が本の縁にそって並び、会話を交わしている。中川素子氏は「私はこの本をポリフォニー(多声法)ととらえている」と言っているが、実際に読むとその感はきっと強いのだろう。見てみたい。(越境の扉/中川素子・翻訳協力 佐伯愛子)

« ファンタジー | トップページ | 雨のち晴れ »

おススメ本」カテゴリの記事

コメント

堀部さま

うれしい情報をありがとうございます!
今朝さっそく、予約注文いたしました。
届くのが待ちきれません。

いつか地べたの堀部さんのお店にうかがうのが夢です。

はじめまして、突然の書き込み失礼します。キース・ゴダードの事を調べていてたどり着きました。ご紹介されている"hold up"デッドストックの在庫がまだあったようで、近日中に私の店に入荷する予定です。会話の面白さもさることながら、実物を見ると非常に洗練された美しい本で感激しました。よろしければこちらをごらんくださいませ。

http://www.keibunsha-books.com/vvb/index.html

レナさん

 私もあらためて見ましたが、両性具有のように思います。こういう描き方おもしろいですね。
 そして"A Century of Artists Books"は、注文しました。無事届きますように。レナさんオススメ本なのでとっても楽しみです。

P132-3の絵は、男性・女性で見方がいろいろ分かれたんです。わたしはわざとどちらともとれるように描いているのではと思ったのですが、今回見てみて「両性具有」なんだとはっきりわかりました。あくまでわたしの解釈ですが。

"A Century of Artists Books"は、はじめの三分の一ぐらいは文がほとんどですが、あとは図版が主になっています。カラーも結構あって見ごたえありです。わたしの本は付箋がえらいことになっています(笑)。

レナさん

 この本は出た時から欲しかったので迷っていたのですが、やっぱり欲しいと購入して読んだら、お名前発見!だったのでした。

 amazon.jpでは"Holds Up"はヒットしないので、見たいなぁと思っていたところです。どこかで邦訳が出るといいですね。アート系の出版社かしら。
 アルゴー号、いいなぁ。これすごいですね。p132-3の絵はすばらしいです。原画は大きいのですか! 迫力ありそう。あぁ、見てみたい。"A Century of Artists Books"、amazon.comでは中身検索できるので見たのですが、図版はちらりとしか載っていませんでした。

 とにもかくにも、いい本ですね。何度も読み返す一冊になると思います。
 

さかなさん、うちにもちょうど今日届きました! 見つけてくださって&ご紹介くださってありがとうございます! "Holdup"はとても面白いんですよ。ポリフォニーとありますが、いろんな人(指)が、脱線したり、突っ込んだり、いやみをいったり、ひとりごちたり、活気というか人いきれを感じさせる絵本です。(ただ、こういう明るさというか楽観性は今のアメリカにはないですが。)二色刷りだし、どこか日本で出してくれるところがあるといいのですけれど。

あとアルゴー号の本も読ませていただきました。とても美しい本ですが、文字が読みにくくてかなり苦労しました(笑)。P132-3の絵などは本当に青が美しいです。原画はどどーんと大きいサイズだそうで、一度見てみたいなあと思います。本を見た時は気づきませんでしたが、この絵も結構サジェスティブですね。

この本の類書としては、英語ですが"A Century of Artists Books"/Riva Castleman 著 というのがあって、図版も多くておすすめです。うおお、全部見てみたいーと思ってしまいます。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/9198/10871502

この記事へのトラックバック一覧です: ブック・アートの世界:

« ファンタジー | トップページ | 雨のち晴れ »

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

Google



  • ウェブ全体から検索
    ココログ全体から検索
    1day1book内検索