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2006.09.19

スープのような

しずかに流れるみどりの川
ユベール・マンガレリ〔著〕 / 田久保 麻理訳

 小説すばるの今月号で、高山なおみさんが物語の食卓と題して、ご自身の愛読書3冊から料理をつくったグラビアページがあった。その内の一冊が『しずかに流れるみどりの川』で、おいしそうなその皿を見ていると、再読したくなった。
 一年ぶりの再読はとても楽しく、今回読んだときの方が、ぼくの心の動きによりついていけたように思う。電気も止められ、夜の長い生活を送っているぼくが、小さな絶望を味わい、それを父親に伝えるために、おいしい食事をこさえる。トマトとピーマン、インゲン豆とコンビーフの缶詰からつくられたいい匂いのする料理。電気が止められているので、日々、ろうそくで生活しているのだが、この夜にかぎっては、料理にろうの匂いがまざらぬよう、薄暗い部屋で父親の帰りを待つ。
 食べたくなる、つくりたくなる料理のシーン。

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