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2007.09.03

オープンソースとは

オープンソースの逆襲 』 吉田智子[Link」著 出版文化社[Link
ISBN 978-4-88338-368-9 税込1500円

 正直、封をあけてこの本を見たとき、はたして私に読める(楽しめる)のかしらというのが第一印象でした。しかし、親しみやすいペンギンの絵と、ソフトカバーのやわらかさが敷居を低くし、それになんといっても著者は吉田さんです。「はじめに」の中で、この本の読者対象者は、「知的好奇心を持っている一般社会人の方」に設定したとあるように、読み始めると、インターネットやメールを初めて目にした時の、ワクワク感を思い出しました。

 20年には届かないものの、そのくらい前に私は仕事の関係でテクニカルライティングを勉強していました。その時の先生が吉田さんです。京都KABA自由大学(いまはありません)というネーミングもユニークなその場で、ライティングと共にインターネットに初めて触れることにもなりました。いまのように簡単に接続できる環境ではなかったのですが、新しい世界を見たあの時の驚きや楽しさは、いま私がこうしてネットを使って仕事をするようになったのと決して無縁ではないと思います。悪の部分もとりあげられることが増えてきているネットですが、最初は知的好奇心を満たしてくれる優秀なツールとして、まぶしく見えたものです。

 本書では、インターネットの発展とオープンソースの関係をわかりやすく、年代を追って解説していきます。吉田さんの文章はわかりやすく、頭がきれいに整理されながら読みすすめることができます。読んでいるうちに、オープンソースが少しずつ頭に入っていき、なんだか頭もよくなってくるような気が(笑)。各章ごとに、たとえ話のオープンソース物語もおもしろく、章ごとにコンパクトにまとめられた項目もあるので、常に復習しながら読めるのも魅力。

 そしてもうひとつ。ネットと子どもといえば、使い方次第によっては悪にしかならないという風潮が強い昨今ですが、この本では、教育現場におけるオープンソースの利点、プログラミング教育など、子育てをしている私にとっても考えることが多くありました。ネットで情報収集する力を得る前に、学んでおくと楽しいことがあるのだと。

 それにしても著者プロフィールの写真がなんてお茶目。あー、吉田さんらしい!と何度見ても和みます(笑)。いい本を書いてくださりありがとうございます。

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コメント

ふふ、勉強していたのは、テクニカルライティングなんですけれど、幸運なことにそこはネットを学ぶ場でもあったのです。京都KABA自由大学というのは、寺子屋みたいな所だったのですが、どの時間にも詳しい人が随所にいて、打てば響く反応があり学ぶ楽しさに満ち満ちていました。

テクニカルライティングを学んだおかげで、文学の言葉との違いも理解できると思えるのは、後の話ですが(笑)。

さかなさん、こういうお勉強もしてらしたんですね。
すごい! だから、パソコンの技術的なこともちゃんとわかっていらっしゃるんだ、と納得。

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