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2007.10.29

海外の絵本作家たち

 柴田こずえさん聞き手による(別に通訳あり)、6人の海外絵本作家インタビュー。エリック・カール、クェンティン・ブレイク、M・B・ゴフスタイン、ディック・ブルーナ、ジョン・バーニンガム、レイモンド・ブリッグズ。それにプラスして各作家に寄せる日本の作家がスペシャルエッセイを寄せています。

 一度に読むのではなく、少しずつ作家ごとにゆっくり読んでいるところです。最初から読まなくても、気になる人の話から耳を傾ける。同時期に、バーニンガムの自伝がほるぷ出版から出ていますが、自分で語る自分と、人から引き出されるバーニンガムと別角度からいろいろ見られるのもまたおもしろいです。

 現在でも最初から絵で食べていくのは苦しいでしょうが、クェンティン・ブレイクも、両親から絵では食べていけないといわれ、最初は絵ではなく文学を勉強していきます。でも、学生時代から雑誌「パンチ」に投稿をはじめ、どんどん掲載されていったそうで、やはり才能があったのでしょう。ブレイクには、柳瀬尚紀氏がエッセイを寄せています。ダールの作品を訳していく上でブレイクの挿画となじみになったことを書いたあと、朝日新聞のコラムの文章で、「柳瀬訳もなかなかいいのではないか」と書かれたことについて、“柳瀬訳は問題なくいいのだ。この際はっきり言っておく”ときっぱり書いています。 

 レイモンド・ブリッグスのインタビューで印象の残ったのは、このやりとりです。

 

――コミック・スタイルの絵本を作るにあたって、コミックではなく、「絵本」という形にするために、何か工夫をしていることがありますか?
 絵本なのかコミックなのかということはまあり考えたことはないし、コミックとの違いをつけようと、工夫していることは何もありません。最近イギリスでは、『Erthel & Ernest』に対して、「グラフィック・ノベル」という言葉を使って表したりしていますが、それもなんだか好きじゃない。もともと小説なんかじゃないと思ってますから。私は「ストリップ・カートゥーン」でいいんじゃないかと思ってるんです。

 1989年以降、絵本を発表していない、M.B.ゴフスタインのインタビューはどの言葉も静かに、ゆるがない芯を感じました。数年学校で絵を教えていた時のことを幸せだと語っているのが印象に残ります。“教えることは本当に大好きでした。本を書くようなことです」と言っていて、生徒たちに自分たちの本当の作品を見つけ出させる手伝いは、自分の本を言葉にするために、正しい言葉を探すその作業によく似ていると。写真もお好きだというゴフスタインさん、人形をとった写真絵本がとても素敵でした。

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