数と経済
この2冊は1979年に刊行された『玉川こども・きょういく百科かずとかたち』、『玉川こども・きょういく百科おみせとおかね』のそれぞれ一部を単行本化した絵本です。
五味さんのタッチもなつかしさを感じるのは、そのせいでしょうか。私はいまののびやかなタッチとともに、この頃の後にひく太さを感じる絵も好きです。
『かずをかぞえる』は“はじめて数を学ぶ子どもたちに!”ということで、「ことりが1わ はんが1りん」というように、数の唱え方を絵と組み合わせてわかりやすく伝えてくれます。小学校にあがったばかりのちびちゃんには、ぴったりの内容で、私が一度読んだあとは、読んでといわずに自分で読んで「ボールが10こ」と音読して楽しんでいます。
『もりにいちばができる』は、“お金のはじまりは「とりかえっこ」だった!”擬人化されが動物たちが、経済のはじまり、はじまりを物語ます。立派なぶどうの木をもっているきつねがぶどうを欲しいといったたぬきにぶどうをあげるところから始まります。ぶどうをもらったたぬきは、お礼にりんごをもってきて……。
五味さんですから(?)、啓蒙、啓蒙していません。それでも、ものごとの最初が素直に描かれているので、読んでもなんだか気持ちがいいのです。まんなかの子は『もりにいちばができる』を気に入って、ときどき音読しています。
玉川大学出版部は最近おもしろい本を出されていて、少し前にでたこちらも、いろんなものがこんな風につくられるのかという興味をそそってオススメです。
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