新装版の補訳
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毎年買った数だけ書くわけではないけれど、暑中はがきは欠かさず買う。先日、郵便局へ行ったら、売り出されていたので、「あさがお」と「ラジオ体操80周年」の2種類を購入した。もう出してもいいそうなので、書こう。まずはあの人へ。ほか、秋田県の国土緑化50円切手もきれいだったので1シート購入。封筒や便箋に凝っていた時もあるけれど、いまは無印良品の白いものばかり使っている。白は切手映えもするので重宝する。
「新潮」6月号、尾崎真理子氏による石井桃子さんの追悼文章を読む。「石井桃子さんは、その生涯に、おそらく何万通もの手紙や葉書を書かれた」という文章から始まっている。そのたくさんの手紙が、石井桃子さんの素顔を知る手がかかりになるだろうとも書かれ、いずれ、尾崎氏がなんらかの形でまとめるのではないだろうか。追悼文章のタイトルは“硬い殻の中の、朱い実”。
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昔話は、十人中、八、九人の人にアピールする。ところが、創作になると、話がちがってくる。話の中に、ひとりの個性が盛られてくると、読者の幅は、それだけせまくなる。では、昔話と創作では、じっさいの話の上で、どこがどうちがうのか。(1969年)(プーと私)
さて、この九年間、子どもたちが本を読んで喜んだり、喜ばなかったりするところを見て考えさせられたことは、子どもが読んでおもしろく、おとなにも――ただし、このおとなは、心を開いた、しなびていないおとなでなければならない――おもしろいのは、児童文学といっていいらしく、子どもだけがおもしろがって、おとなにはおもしろくないのは、ちょっと警戒してよく――これは、文学でない場合がしばしばあるから――おとなにおもしろくて、子どもにおもしろくないのは、文学かもしれないが、児童文学ではないだろうということだった。(1965年)(“リアリズムの大切さ”)
元来、児童文学に必要なのは、何でもを可能にする空想と、必然性、客観性です。どんな超自然なことがあらわれても――または、あらわれなくても――その話は、その話としてのロジック(論理)がなければなりません。子どもの中は、モヤモヤした状態にあるかもしれませんが、子どもに理解できるのは、はっきりしたすがた、そして、それが動いて、事件をつくることです。宝の山にはいって掘りあてる金は、手にとれるようにみえなければなりません。(1959年)(まだ掘りあてない鉱脈)
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Boston Globe-Horn Book Awards 2008 [Link]
■Nonfiction

The Wall by Peter Sís (Foster/Farrar)
●Honor Books


Frogs by Nic Bishop (Scholastic)
What to Do About Alice? by Barbara Kerley, illustrated by Edwin Fotheringham (Scholastic)
■Fiction and Poetry

The Absolutly True Diary of a Part-Time Indian by Sherman Alexie, illustrated by Ellen Forney (Little)
●Honor Books


Shooting the Moon by Frances O'Roark Dowell (Atheneum)
Savvy by Ingrid Law (Walden/Dial)
■Picture Book

At Night by Jonathan Bean (Farrar)
●Honor Books


Fred Stays with Me! by Nancy Coffelt, illustrated by Tricia Tusa (Little)
A Couple of Boys Have the Best Week Ever by Marla Frazee (Harcourt)
■Special Citation

The Arrival by Shaun Tan (Levine/Scholastic)
この賞では、Poetry 部門が楽しみなのだけれど、今回はフィクション作品のみだったのですね。Special Citationが"The Arrival"というのはとっても納得。
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最新号の36号が数日前に届きました。
今号も読みごたえあります。
石井桃子さんへの哀悼文章、その石井さんと共に長く仕事をされてきた方の退職挨拶と共に新しく入られた方のフレッシュな挨拶。
初夏の復刊は、〈岩波の子どもの本〉で品切れになっていた15冊が復刊されるようです。センダックとクラウスコンビ絵本『おふろばをそらいろにぬりたいな』、ここ数年違う画家によっても描かれるようになった『せんろはつづくよ』(マーガレット・ワイズ・ブラウン文/ジャン・シャロー絵/与田準一訳)などがラインナップにあがっています。
少年文庫の新刊でびっくりは、『オタバリの少年探偵たち』(セシル・デイ=ルイス作)が、脇明子さんの新訳で9月に刊行されるとのこと。瀬田貞二さんの訳本は私ももっていますが、どんな新訳になるのか楽しみです。
新刊では、まんなかの子どもが大好きな「きつねのフォスとうさぎのハース」の2巻目が8月に出るようで、子どもも大喜び。ちなみに「その3」にも続くとか。わぁい!
夏刊行予定で注目読み物は『縞模様のパジャマを着た少年』(ジョン・ボイン作/千葉茂樹訳)。原書タイトルは"The Boy in the Striped Pyjamas"(John Boyne[作者公式サイト])で、2006年度カーネギー賞のロングリストに入った作品。
作者は1971年生まれのアイルランド人。内容は、「第二次世界大戦時におきた最大の悲劇のひとつ、ユダヤ人強制収容所を背景したフィクションです。ふたりの少年の物語は読む者にある問いを強烈に突きつけます。フェンスのこちら側とあちら側を隔てるものは何なのか、と。(やかましネットワークより)」。また、映画「ブラス!」などの監督、マーク・ハーマンにより映画化され、今年公開予定。日本での公開もまたれるところ。
岩波書店の読み物では楽しいものもたくさんありますが、深く考えさせられる戦争関連の物語では5年前に刊行された『走れ、走って逃げるんだ』(ウーリー・オルレブ作/母袋夏生訳)があります。この物語は、作者オルレブが、ヨラム・フリードマンという人から聞いた子ども時代の話を書きまとめたもので、ワルシャワ・ゲットーの住民たちが狩りあつめられた時、8歳だった少年は生きるために、走って逃げて生活していきます。過酷な少年時代が描かれているのですが、生きることについて深く残りました。
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子どもの好きな本と大人が好む子どもの本は違う、かも、という意見を耳にしますが、ここ数日、耳に入ってきた話では、「おかあさんが好きな本は、子どもも好き」、「子どもの本でも、大人が読むから大人が好きも入りますよ」という言葉。
そう、たいていの子どもは親が好きです。そう思いたいです。私が熱心に読んでいると興味をもつし、私が楽しそうに読むと、ひきこまれる。もちろん、その逆もあり、ですけれど。
まんなかの子は、好きな本を学校に持って行き、友だちにおもしろいところを読んで聞かせる時があります。友だちを笑わすのが楽しいそうです。少し前にお昼の放送で流すなために書いたものがこんな感じ。おなかがいたくなるくらいの楽しい本っていいよなと、原文は私のパソコン横に貼っています。
この本は、きつねがフォスでうさぎがハースで、ほとんどがこの2人しかでてこないよ。あとこの本のなかでおもしろいところが、フォスだよ。ハースはかぜをひいたりするよ。だんだん、ふくろうがでるよ。ふくろうは、たまごが自分の家のげんかんの前にあったから自分のだとわかって、ふまれたのがフォスもハースもわからないんだよ。でも、ふくろうには、わかったんだよ。ほんとうに楽しくておなかがいたくなるよ。
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毎日新聞の日曜日版(2008年5月11日付)、「この人・この3冊」は松岡享子さんが選ばれた石井桃子さんの3冊。
一昨年、石井桃子さん99歳のお祝いのアルバムを作成するにあたり、好きな作品を3つあげよというアンケートをとったのだが、自分がその立場にたってみて、「それがどんなに酷な要求だったかを今痛感している」と書かれた上であげられたのが、以下の3冊。
・『幼ものがたり』(福音館文庫)
・『クマのプーさん』(A・A・ミルン著 岩波少年文庫など)
・『新編 子どもの図書館』(岩波書店)
2007年3月4日付の同じ欄には、江國香織さんが石井桃子さんの3冊を紹介しているのだが、それは下記の3冊。
・『クマのプーさん プー横丁に立った家』(岩波少年文庫など)
・『チム・ラビットのぼうけん』(アリソン・アリトー作 童心社)
・『幻の朱い実』 上・下(岩波書店)
「この人・この3冊」松岡享子さんの文章を最後に引用。
ご参考までに、これらの作品によって記憶されることをよしとして選び、お墓の脇の石に刻ませたのは、次の六作品である。すなわち『ノンちゃん雲に乗る』『幼ものがたり』『幻の朱い実』『クマのプーさん』『ピーターラビットのおはなし』『ムギと王さま』。
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第12回手塚治虫文化賞の特別賞に「大阪府立国際児童文学館」が選ばれたニュースを聞き、タイミング的にも、存続のはずみがつきますよう!と心底願う。
受賞理由は「
貴重な資料となるマンガや児童書の収集と、こども文化の総合的研究などの四半世紀に及ぶ活動に対して」とのこと。
多大なる負債を抱えて、どれを存続させていくかの決断はそこから遠く住む私にとっても難しいことは理解できる。廃止の危機にさらされているどこもが、存続にかけて様々な行動をとり、支援する人たちも自分たちの立ち位置から応援している。子どもに関わることは、いずれもすぐに利益や結果の出にくいものが多い。子どもたちの――まだ見えないけれど信じたい未来への投資のために、存続を心から望みたい。
(追記 2008/05/11)メルマガ児童文学評論より転載
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■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■【児童文学評論】 たびたびすみません。 1998/01/30創刊 今号の発行部数3281部 kids@hico.jp〔児童文学書評〕 <http://www.hico.jp>■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
もはや、オオカミ少年状態ですが、署名用紙の提出予定日が延びましたのでお知らせいたします。提出が19日以降となりましたので、十七日をめどに送ってくださっても大丈夫です。
日本書籍協会(出版社の団体です)は、五月一日に、副知事に面談し要望書を提出し、意見を述べました。 以下、その内容をお知らせいたします。 児童文学館がどのようにして維持され、発展てきたかがわかります。 ブログなどで紹介していただければ嬉しいです。(ひこ・田中)
------------------------------------------------------------------2008年5月1日
国際児童文学館の存続について 社団法人 日本書籍出版協会
● 日本書籍出版協会(書協)について
・日本を代表する出版社団体。1957年3月創立。現在会員472社。
・出版事業の健全な発達、文化の向上と社会の進展に寄与することを目的とする。
● 書協と国際児童文学館との関係
協会所属の出版各社は、国際児童文学館の趣旨に賛同し、開館以来24年間、発行図書の寄贈などの支援を行い、その発展に尽力してきました。
会員出版社 約250社が 図書・雑誌 約8,000点(年間)を寄贈
【参考】年間収集資料点数 約15,000点
うち寄贈 約9,000点(約2,100万円相当、出版社・個人・機関)
<寄贈について>
・出版社がこのような形で寄贈しているのは、全国で国際児童文学館だけです。
・図書館には、寄贈していません。
・存続されるならば、引き続き、協会を挙げて支援させていただきます。
<理由>
国際児童文学館は、図書館と大きく異なる機能と役割を持っている。
・資料は、児童文化財として、発行したままの姿で保存、次代に引き継がれる。
・資料を元にした研究は、出版社にとっても参考になる。
・寄贈した資料は、子どもの読書活動推進に活かされている。それは、全国のモデルとなる。
● 大阪府に望むこと
行政の継続性、公の責任を考えていただきたい。 協会所属の出版各社は、設立主旨と役割に大きな期待を寄せ、大阪府と同館の要請に応えて本の寄贈の支援をしてきました―
子どもたちの読書環境の整備に向けて、大阪府の計画においても、国際児童文学館は重要な役割・機能を担うことが明記されています―
国際児童文学館は「官民協働」の仕組みを構築している先行事例です。 同館の実質的な事業費約3億円(企業の協賛事業費等を含む)のうち、3分の1は民間等によるものであり、人的、知的な協働作業など支援・協力によって運営されています―
5年後、10年後を考えていただきたい。 「大阪の未来をつくる」中に、子どもの未来に特段の配慮をいただきたい。
一度失ったものは、二度と戻ってきません―
国内、国際的な観点から国際児童文学館の意義を考えていただきたい。 府民、国民の貴重な財産です―
わが国の児童文学研究、読書推進活動の中核施設である大阪府立国際児童文学館および財団法人大阪国際児童文学館の存続と充実を強く要望します。
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