カラハリ砂漠の砂を詰めた砂時計、ハタオリドリの巣、ヒトデ、皇帝ペンギンの卵、ゾウのまつげ、クジラの歯、マナティのひげ、チーターの狼爪、サンバシカの角、イチジクシジミチョウのサナギ、ハスの葉、桜の花、ハイビスカスの葉でくるんだ八つの黒真珠、スズメバチの巣でつくった紙、ホタルが封じこめられた琥珀、巻貝がふたつ、バイヤーがつくった昔の天体図、風見、水中植物の標本の紙ばさみ、白っぽくなった珊瑚のかけら、魚網のお守り、チェロの弓、カメが季節移動の際にたどる磁場の図、がんぴ紙に印刷して十七世紀の上質皮紙で装丁した写真集、ツノサイチョウの羽でしるしをつけた手書きの地図をたたんで竹筒に入れたもの、ゾウのお姫さまの署名がある手紙。銀のインク壺、ディンカ族の槍、イバン族の刀、水脈占い師の枝、壺、中国の木製日時計、絹の着物に包まれた漢王朝の青銅のやじり、龍門石窟の拓本、船の旗、割れた片めがね、古いビューカメラ、三枚の露光したガラスプレートネガ、現像していない何百巻ものフィルム、サソリ――そしてヘビ――毒用の血清、エチオピアのラリベラの修道士たちの薬草、スーフィー教の愛のための魔法の祈りの本、呪い師の魔よけ、一連の移動可能なノマディック建造物の完成見取り図、かのフローベールの詩的な『紋切型事典』、燃えさしのロウソク、蜜蝋で封をした封筒。