すすめない本
石田衣良の『LAST』読了。
読まなければいけない本、読みたい本をすっとばして読んだ本。
人にはすすめない本。
タイトルは、最期の意味でしょうか。途中から設定はどうしても同じものにならざるを得なくなり、借金漬けの生活というのは、子どもの頃に実際に味わってもいるのでとても客観的に読めず、思い出がよみがえりそうで、そし読んだのが夜だったので、ねむれなくなりそうだった。『4TEEN』を書いた人だからという、理由にもならない理由で自分をなだめて眠った。結局途中でやめようかと思いつつ、読んでしまった。びんぼうもいやだし、借金もいやだわ。
『マライアおばさん』も読了。
『LAST』で気が重くなったので、ファンタジーでと思ったら、こちらも出だしはひどく感じの悪いマライアおばさんに読み進めるのを若干躊躇。しかし、ダイアナ・ウィン・ジョーンズだ、きっとこのままではないはずと最後まで読む。出版社紹介では隠れた悪意と戦うとあるけれど、これって全然隠れてないのでは。。。しかし、こういう悪意はあちこちにある。訳者あとがきで、まるで教訓のようにこんな人になりたくないですねと書かれているのに苦笑。自分もこういうひとりになってしまう時はあるのだろう。Mariaと書かれているけれど、作者の希望で読み方はマライアになったそう。人の名前にさまざまな意味もこめられ、凝った一作。
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