すべてのものに季節がある
The Every Thing There Is A Season (1977)
『冬の犬』アリステア・マクラウドの最初におさめられた短編。
聖書の言葉を思わせるタイトル。あらゆる形容詞をのぞいて、簡単にいうと冬、クリスマスを過ごす家族の話だ。父親が病気で一家の精神的柱は外で生活している兄。その兄がクリスマスに帰省した。「私」の語りで、物語はすすむ。なにをもってして、いや、どんなきっかけで成長を感じるのかはさまざまで、「私」にはサンタ・クロースだった……。
気持ちやまなざしをなぞるだけのように見えて、ぎゅっと人生を凝縮している。
具合のよくない父親が言う。
人生の「よいこと」をできるかぎり手放さないようにしっかりつかんでおきなさい。
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