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2004.03.09

アルス

北原白秋が編集にかかわったアルスの日本児童文庫。
図書館にもないので、ごくわずかしか読んだことがないのだが、日本語がほれぼれするほど美しい。
昨日は『西洋冒険小説集』と『アンデルセン童話』の2冊を読んだ。
『西洋冒険小説集』には、全250ページに5作も掲載されている。むろん、40から50ページに縮めているのだ。完訳を読んだことのあるのは、ドン・キホーテだけなのだが、岩波文庫で全6巻のこの大著がわずかこのページにおさめ、薄まっていないことはすごい! ほかに「ゼラールの冒険」(コナン・ドイル)、「フロリゼル殿下の冒険」(ロバート・ルイス・スチーブンスン)、「寶窟探検記」(ライダー・ハガード)、「ロビンスン・クルーソオ漂流記」(ダニエル・デフォー)。
どれもほんとうに「冒険」だった。ハガードの作品は『ソロモン王の洞窟』としていまも文庫で簡単に入手できる。かくいう私ももっているが未読だったのでさっそく読もうと思っている。この本のあとがきによると、ハガードは、スティブンスンの『宝島』に対抗意識をもやして6週間で書き上げ、売り上げも『宝島』をしのいだという。当時文学界話題の『宝島』を、いまから120年ほど前の話。そして、コナン・ドイルは、「ハガードをしのぐような歴史小説を書きたい」とはげしい意欲を見せたという。

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