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2004.07.06

ファージョン

エルシー・ピドック ゆめでなわとびをする』を読んでいただいた。エルシーの魂がずんとせまってきて、最後は言葉どおり胸がいっぱいになった。ファージョンのこの短編は『ヒナギク野のマーティン・ピピン』に入っていて、この本は、『リンゴ畑のマーティン・ピピン』の続編。続編だが両者のあいだは10年もの歳月があり、独立して読んでも充分楽しめる。翻訳者の石井桃子さんはファージョン全集に入っているこの作品に細かく手をいれられたという。訳文は極上だ。ファージョンがよく目にしていたというなわとびという遊びから、世の中のせちがらさも交えながら飛んでいるあいだずっと夢の中のエルシーが描かれている。いろんな飛び方がある。一本のなわを使ってどんどん飛んでいく気分を想像する。ケーバン山でのしきたりがとぎれないように、エルシーは飛ぶ。私はただ子どもたちの楽しみをうばいたくないから、と。ずっと目をつむってエルシーは子どもたちの幸せを望む。おすすめ絵本です。

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コメント

NONさん

この絵本はすごぉぉぉぉぉくおすすめです。
最後はほんとうに胸がじわっと熱くなります。
109歳のエルシーの言葉がふかくふかく届きます。
ミルンの自伝が刊行された時には、この絵本を出すことは決定していて、すぐさま段取りを組まれまさに現役翻訳家!ほかにもいろいろ抱えていらっしゃいますしね、すごい方です。そしてファージョンも。ファージョン読書会したいですねぇ。

さかなさん

エルシー・ピドックの邦訳が出たのですね!
原書を持っていますが、石井さんの訳でよめるなんてうれしい!
久々にファージョンを読み返してみたくなりました。

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