ペトラ・マザーズ
『サティさんはかわりもの』はFeedを書いたM・T・アンダーソンが文章を書き、ペトラ・マザーズが絵をつけた絵本。変わり者のサティさんの生涯を、子どもの頃からサティの曲が大好きだった作者がその気持ちを伝えるために書いたという。見返しに書かれた細かい文字は日記からの抜粋だろうか。
呼吸は慎重に、一度にほんの少しずつ行う。踊ることはほとんどない。歩く時は両わき腹をおさえ、頭の後ろに目玉をつけておく。ちょっぴり宙にういて生活しているサティさんの絵を描くのは恋する乙女の気分とペトラ・マザーズが言っている。ともすれば、変人で孤独なサティさんを軽やかにユーモアある絵がつつんでいる。『エレーナのセレナーデ』と『サティさんはかわりもの』を2冊つづけて子どもたちに読んだ。つれあいは、エレーナの目はこわいねと言っていて、子どもたちは、どっちもおもしろいけどサティさんの方がおもしろいと言う。上の子は「こっちの方が絵らしい絵なんだよね」と言っていた。私はなぁんにも知らずに読んだので、サティさんがこんな風に生きていたのかとおもしろく読んだ。絵本という形では人生が詩のように凝縮されている。
絵を描いたペトラ・マザーズは好きな画家で、『ぼくのお気にいり』もいい。画風かわって『ママちいさくなーれ!』もいい味です。
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