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2004.09.23

チェ・ゲバラを読んで

チェ・ゲバラ』読了。

本を読みたくなるのは、いつだって、本なんか読んでいられない状況でのこと。チェ・ゲバラはジャングルの中でハンモックに揺られながら、ゲーテを読んでいた。追われているというのに。
翼の王国」より佐伯誠“旅のお菓子”抜粋
ゲバラの本はずいぶん前から手元にあり、読もうと思いながらずっと本棚にあった。帰省時に乗ったANAの機関誌に掲載されていた上記の文を読み、よし今が読みどきとばかりに、読み始めたらあっというまにひきこまれた。ゲバラは詩が好きで、自分自身も詩を書いていたらしい。好きな詩人はチリのパブロ・ネルーダで、殺された後に鞄から発見されたのもネルーダの詩集だった。『チェ・ゲバラ』は250枚以上の写真で、チェの言葉を多く引用し、まるで写真アルバムのようだ。子どもから少年に、少年から革命家に、本を繰っていくとどんどん変化していく顔の表情にもつりこまれる。ゲバラは革命家としか知らない私でも、興味をひいたのは、無類の読書好きというところに惹かれたのかもしれない。パブロ・ネルーダの詩集は1冊持っている。『マチュ・ピチュ山頂』(田村さと子訳/鳳書房)
からっぽの網のような、空間から空間へと、わたしは通りを 大気の中をゆき、
木の葉の貨幣を撒き散らした秋の中で、
あるいは春から麦の穂がのびる季節になる頃、
手袋が落ちるせつなのような、みちたりた愛が、
長く光りつづけている月のように、わたしたちに与えるものを訪ね
 ては別れてきた。
『マチュ・ピチュ山頂』Iより

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コメント

ぶなの木さん、原書房の題名そのまま『チェ・ゲバラ』です。書き込みの中で本のタイトルをクリックしていただけると、原書房の紹介サイトに飛ぶようになっています。文章も少ないので(?)すぐ読めるというか、読みやすいつくりになっています。ゲバラは若い時、よく放浪していたようですよね。映画がレンタルされるようになったら気をつけてみます。劇場に行く自由を手にいれるのは、まだしばらくかかりそうなので。

さかなさん、
こんにちは。
ふ~んチェ・ゲバラってそういう人だったんだあ。と読んでて感心していたら、たまさか読んだ新聞の映画評に「モーターサイクル・ダイアリーズ」というチェ・ゲバラが主人公の映画が紹介されていました。ゲバラが「豊かな家庭の出身で喘息の持病があったこと、ダンスが苦手で、暇があるとノートをつけていた」などのエピソードを読むと、私もますます興味が出てきました。この映画の原作は「チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記」という本だそうですが、さかなさんが読んでいるのは何て言う本ですか?

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