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2005.01.26

田んぼ

ニッポンの風景』(島田アツヒト あすなろ書房)
ペン画で精密に描かれた、日本の風景。絵本の装丁だけれど、物語はなく、時のうつりかわりが描かれている。添えられている言葉は絵の時代説明くらいです。中表紙(というのかな)のタイトル文字にかぶせたようなたこ揚げの絵が赴きあってよいです。一本のくすの木が軸。我が家のまわりは、この絵本にでてくる明治や大正頃の田んぼが、まだあるので、親近感がふつふつ。現代のような建物もありますが、田んぼがまわりにあって、冬は子どもたちのよい遊び場になるので便利です。

百年の誤読』(岡野宏文 豊崎由美 ぴあ)
はじめの方をちょろりと読み、もっぱら自分の知っている時代から読んでいると笑えます。斉藤美奈子を思わせるような語り口でばっさばっさと時代のベストセラーを斬ってゆく。あとがきでイタロ・カルヴィーノの『なぜ古典を読むのか』(みすず書房)から少し引用し、この本で取り上げているのは“古典”ではないと言い切ってます。そのあとに続いて「でも、本は一冊丸々読んで、初めて理解できる、あるいは理解できないことが理解できるのです」との言葉には同感。

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