一家に一さつ
『長い時間をかけた人間の経験』(林京子著/講談社)。布団の中で読んでいるうちに、目が冴えて起きて読了。被爆者でもある作者が、同じ経験をした友人とお遍路に行く約束をしていたのだが、その友人の行方がわからなくなり、1人で旅にでる。その先々で、被爆の体験を反芻し、人間の経験について思考し、文章にしたもの。先に逝ってしまった人たちについて、そして生の起点となった被爆した日について。静かで淡々と書かれているのだが、被爆について書かれていることは、そのひだまでもが、深く深く読み手に残すものがある。もうひとつ収録されている「トリニティからトリニティ」は、“地球上ではじめて、アメリカ合衆国が原子爆弾の、爆発実験を行った地”トリニティへ2度行った、作者の体験が語られている。冒頭に、やはり被爆者である知り合いの医師からの賀状が引用されている。その言葉がずっしりと重く、しかと受け止めたのかと自問する。そして、この本の思いを受け止めねばと。
被爆、戦争、どれもまた事が起きないように、それを小さい人に残さないように、語り継ぐ言葉を聞きたいと思うが、聞き手は勝手なもので、その言葉の思いが上滑るようなものだと、ついつい横を向いてしまう。この作者は、事実という重みと被爆者という人間的感情を伝えようという一本の道にきちんとつなげている。
みぃさん、いつも読んでくださって、そしてコメントありがとうございます。
私の使っているココログは、テンプレートの自由度が低く、リッチテンプレートが最近ぽつぽつ新規公開されているので、そのうちの一つがこの「てんとう虫」テンプレートです。おひな様、そろそろ、季節ですね。我が家はそれをしまっている物置まで、庭を横切る雪が多くて、まだ準備にいたっていません。ぼちぼち出さないと、ですね。
風邪は一進一退になってきました。今日の症状はひたすら咳。子どもはいまのところ元気です。
みぃさんのブログでは、降矢さんウィークなのですね。アンデルセンの絵本は今までとちょっと違う雰囲気がでていました。私もこれからのぞかせてくださいませ。
投稿: さかな | 2005.02.10 22:19
こんにちは。はじめまして。
いつも楽しみに(毎日のように)覗いていたのですが、今日寄ってみるとあんまり素敵にかわっていたので、ついコメントさせていただきました。おひなさま仕様でしょうか?(うちのお雛様も早く出してやらなくては…)
風邪、大丈夫ですか?我が家でも今週に入ってはやってます。
では、また、ちょこちょこ遊びに来させて下さい。
投稿: みぃ | 2005.02.10 15:25