僕らの事情。
自分がもっていないハンディのある人と向き合う。どんな顔したらいいか、すこし迷う――そんな気持ちに思いあたる。
子ども時代、すこしハンディのある生育歴をもっていた私は、同情されることがままあった。そんな時「へぇ、おもしろい人生おくってていいねぇ」と小気味よく笑い飛ばしてくれた人がいた。ひとまわり以上も年が離れていた、一度だけ会ったことのある人だった。いっきに気が軽くなったことを、今もはっきり覚えている。あぁ、そんな風に言ってもらえるのって気持ちいいもんだ、と。
主人公サイモンは、ハンディを抱えている。でも、同情されるのが一番イヤ。洒落たユーモアをもっとも好む少年。親友のネイサンとて、最初は距離のおきかたにとまどった。でも、サイモンを大事だと思う、そこから始まるとあとは、気持ちが行動についていった。同情もする、サイモンの立ち位置にうらやましく思う時もある。でも、常にあるのは、サイモンがネイサンにとってかけがえのない友人ということ。
おい、ネイサン。サイモンの話、聞かせてくれよ。
詩を書く授業があった。
サイモンの詩をサイモン自身が朗読する。その授業担任の先生がこう言う。
「詩が何かを語るとき、それはずっと人の心に刻まれることになります。どんなに時が経っても、消えることはありません。今朝、わたしたちはまさにその何かを聞いたんだと思います。みんなからの気持ちを言うわね、サイモン。ありがとう」
shokoさん
コメントとTBありがとうございます~。面はゆいでする(^^;
昨日、ほぼ1か月ぶりにようやく布団をあげました。いつでも横になれるようにしていたのです。まだヘルペスは治っていないのですけれど、ようやく復調しつつある感じです。shokoさんも、この季節どうぞご自愛くださいね。
投稿: さかな | 2006.01.29 10:31
さかなさん、こんにちは。やっとこの本を読めました。さなかさんのレビュー、とても素敵です。とても勉強になります。
トラックバックさせていただきました。そろそろ体調はいかがですか?
投稿: shoko | 2006.01.29 02:33
おぉ、きむらさん節で語られるレビューも読みたい!
この本よかったですよね。
この詩の章はとくに好きです。
授業も先生も魅力的で、学ぶということの楽しさ、そして詩がうまくからんでいて、泣けました。
投稿: さかな | 2005.10.05 16:59
先を越されてしまいました。うー。
投稿: きむらともお | 2005.10.05 12:21