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2005.10.27

本好き

オンライン書店ビーケーワン:古本屋の女房
 表紙のただただ本、本、本にひかれていつか読みたいと思っていた『古本屋の女房』(田中栞著 平凡社)は、やはり読み出すと一気読みのおもしろさだった。本が好き、古本が好きでつれあいも古本屋のご主人を選んだ著者が、書店を手伝う様子が書かれているのではなく、自分がどれだけ書店まわりが好きで本を好きでが語られ、子どもが生まれてから大量の本を買いながら子どもと書店に一緒にいる姿がずっっと書かれている。書店からみたお客の話などというものはない。子連れで書店に行く、行かざるを得ない状況下でキャリーバッグを駆使し、子どもを納得するべくマンガ本を買い与える、おもちゃを買うなどはとってもよくわかる。最後が少々悲壮感ただよっているのだが、あとがきを読んでちょっと安心。この古書店「黄麦堂」さん、私も一度購入したことのある書店で、ブックカバーの写真ohbakudoをみて「あ、これもってる」と夜中にごそごそ探し出した。ふだんは、本の題名がみえなくなるのでブックカバーははずすほうなのだが、このカバーだけはすてきなのではずさずにいたのだ。ちなみに買ったのは、『ブレイク抒情詩抄』でよい状態ですばやい対応、だったのを思い出し読後アクセスしてここ数年探していた本を見つけて注文中。るるん。

 装画もすべて著者によるもので、2人の子どもたちが書店の前や書店の中、床にいるところなどすごくいい感じに描かれいた。たぶん私にとって本と子どもという好きなものばかりが描かれているからもしれない。それからそれから、本業は校正という田中栞さんのあとがきが校正者として迫力ありました。「校正者が執筆し、校正が得意な編集者が担当し、平凡社校閲担当の手配により初校の校正はだれそれ、再校の校正はだれそれ、それ以外に「本にうるさい田中さんが出す本なんだから」と個人的に校正技術について論理的で的確な助言をくださるプロの校正者にチェックしてもらい、前の職場で校正技術の指導された方も見られた」とある。すごい。そして、「これだけ校正環境に恵まれて誕生した本だが、それでも誤植は絶対に残っているとチェック者一同確信している」と言いきる。プロの姿勢をみることのできる本でもあります。

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コメント

ダイヤさん

 はじめまして、コメントありがとうございます。私もこの著者の方のような古本屋めぐりをしたことがありません。でも、影響を受けやすい私は近くの新古書店に行ってまねした気分を味わいました(笑)。

はじめまして 読書のブログめぐりをしていてこちらにたどり着きました。よろしくお願いします。おすすめ本の紹介がたくさんあり、お夕飯のコーナーあり、ほほえましいお子さんたちの様子も目に浮かび、とってもなごませていただいています。私も『古本屋の女房』は楽しく読みました。古本屋さんにはほとんど行かないのですが、その奥深さがよくわかりました。

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