« ご飯 | トップページ | ぐるぐるまわる »

2006.03.07

木星の月

木星の月
アリス・マンロー著 / 横山 和子訳

幸せな読書だった。至福の読書だった。

アリス・マンロー、1931年生まれのカナダ人。邦訳単行本として作品が発表された初めての本が『木星の月』だ。中短編が9編収録されている。

どの作品も、現在(いま)立っているところからふわっと浮かび上がらせ、不思議な着地感をもつ。その一瞬、いま何を読んでいたのだろうと宙を仰いでしまう。それがなんとも快感なのだ。とくに「レイバー・デイ・ディナー」の最後の展開はすばらしかった。言葉はいろんなことができるのだとあらためて思う。思えることが至福。

さて、このアリス・マンローの短篇集『イラクサ』(小竹由美子訳)が今月の30日に新潮社クレストから刊行される。あぁ、早く読みたい。

« ご飯 | トップページ | ぐるぐるまわる »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 木星の月:

« ご飯 | トップページ | ぐるぐるまわる »

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ