大好きなエーミル
『遊んで、遊んで、遊びました』 シャスティーン・ユンググレーン著 うらたあつこ訳 ラトルズ
リンドグレーン84歳の時に刊行された本書は、インタビューを元にしてつくられています。執筆をはじめた時のこと、お話のアイデアが生まれるときのこと、などなど。子どもにも伝わるような平易な文章で、リンドグレーンが幸福な子ども時代をすごし、それが土台となり物語を編み出したことが伝わってきます。
私はリンドグレーンの作品で「エーミル」シリーズがとても好きなのですが、この本で「エーミル」は私が一番楽しく書いた本ですと言われているのを読み、とてもうれしくなりました。
「ええ、『エーミル』は私が一番楽しく書いた本でした。幼いころ、父にしてもらった話が書けたのですから。書いているとき、父の声がはっきり聞こえてきました。(中略)『エーミル』を書いていたときは、とても楽しかったですよ。あんなに楽しかったことはありません。最後の章を書き終えたとき、私は泣きました。」
残念ながら現在、エーミルシリーズは重版品切れ未定状態で、私もシリーズ3冊の内1冊しか手元にありません。図書館で借りて子どもたちと読んだ時、それはそれは大笑いし、布団の中で転げまわって聞いていました。ぜひ近いうちに重版されますよう!
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