写真と絵と文のコラボ絵本
『のぞく』 天野祐吉・文 後藤田三朗・写真 大社玲子・絵 福音館書店
タイトルがなんともそそられるらしく、『のぞく』とよみあげた時すでに子どもたちは「おもしろそう、何をのぞくんだろう」と寄ってきました。どのページにも様々な形の、のぞき穴がしかけられ、絵の向こうにチラリと写真が見えます。でも、決して何かはわかる大きさの穴ではありません。絵もそれぞれテーマをもって描かれ、巻末に説明が添えられていて、あとで読むと、へぇ、なるほどと感心。写真はどれもちょっとユーモアがあり、少しレトロでもあります。子どもたちも、この小さなの穴の向こうには何があるのだろうと、ずっと集中して見て聞いて楽しみました。最後にこの絵本に書かれていた文章を紹介します。
「のぞく」ことは、知らない世界に足をふみ入れることです。むかしから人間は、なにかをのぞくことで、自分たちの世界をひろげてきました。知らないものを知りたいとのぞむこころ。好奇心。それをもつことで、人間は想像力というふしぎな翼をもつ動物になったのです。
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