サリスのドライブ
ジェイムズ・サリス著 / 鈴木 恵訳
むちゃくちゃよかったです。運転することに天才的才能をもつドライバー。映画のスタント・ドライバーを表稼業とし、裏稼業もドライバー。冒頭、血やら死体やらどぎつくでてきて、わおと思っていたけれど、あとはそれほどドラマテックな犯罪などおきず、わりと淡々と、構成も時系列ではなく、変則的にドライバーのいまや過去が語られ、全体にほどよい緊張感をもたらせる。このクライム・ノヴェルのなにがいいって、主人公のドライバー。無駄のない性格というかシンプルというか、かっこよい。サリスのほかの作品も読んでみなくちゃ。オススメです。191頁、税込み630円のお手軽なのもウレシイ。
つれあいにもすすめたら、おもしろくて一気読みしたらしい。彼は恩寵のくだりにしびれたらしく、私がちゃんと理解できていたか確認してくれた。失礼な。私もちゃんと読めましたぜ。冒頭の伏線もよかったといっていた。
せいさん、
こんばんは! 面白いでしょう。昨年のベスト10に入った一冊です。かさばらないので、将来的にもきっと手放さない。あー、もっとサリス読みたいです。
クライム、クライムしていないですよね。ドライバーがとにもかくにもかっこいいのだ。
投稿: さかな | 2007.06.21 22:47
こんにちは~。本を読もうと思い、さかなさんの過去エントリを探して、手近に借りられる本ということで読んでみました。
面白かったです、確かにキャラがイイ!
こういう読み物系は、周囲の文化や風俗のリアリティが魅力と思います……ヒスパニック系の生活、イタリア系の生活、猥雑で雑多な感じや美味しそうな食べ物が刺激的。
クライム・ノベルなのに、後味が妙にさわやかでせつないですね。それがまた良いです。
投稿: せい | 2007.06.21 00:41