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2006.12.31

ふたつの庭

 『この庭に 黒いミンクの話』が届く。読了してから、文庫本『りかさん』に収録されている「ミケルの庭」を再読する。
 物語は長くなると、深みや広がりがでてきて、読者はよりその世界を歩きまわれる。
 『からくりからくさ』でマーガレットの人となりを知り、ミケルの誕生を読むと、「ミケルの庭」の世界がよくわかり、そして、『この庭に~』につながる、庭の話がみえてくる。

 昨日、「文藝春秋」1月号に掲載されていた、吉本隆明氏の子どもと親に関する文章を読んだ。ミケルの母であるマーガレットの存在感、同じ家に住む3人の女性たち、その大人の女たちとミケル(女の子)の関係につながるものを感じた。

 今年もあと数時間。
 読み納めは、昨日届いた『ラーマーヤナ』、素晴らしかった。

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コメント

野々宮さん

あけましておめでとうございます

恵文社は行ったことがなく、あこがれの書店です。HPをながめているだけで、素敵なところだということが伝わってきます。『この庭に~』は、感覚的に話が進行するのですが、「ミケルの庭」を再読し、この書き方でこそ伝わるものがあるのだなと思いました。吉本隆明の文章は、ほんとうに偶然なのですが、ちょっと回路がつながったんです。
野々宮さんが読まれるのを楽しみにしています。

手が伸びるままにまかせた買い物、いいですね。「たくさんのふしぎ」は、私も興味あるものが多々あり、買いそびれているものも多いです。『土の色って~』も読んでみます。

これから読まねば読書の追い込みなので、それがひとだんらくしたら、また楽しみの読書に戻ります。

あけましておめでとうございます。
暮れには京都に行けず、今日一乗寺の恵文社と、三月書房のハシゴをしてきました。本の買い初めです。梨木さんの本が並んでいる三月書房には、まだこの新刊は見あたらなかったので、図書館の予約まちです。吉本隆明の文章も図書館で覗いてみます。

目的買いではなく、その場で手が伸びるにまかせた買い物は、高峰秀子のエッセイ『コットンが好き』(文春文庫)、「たくさんのふしぎ」のバックナンバー『土の色って、どんな色?』、前から気になっていた中井英夫『虚無への供物』(創元ライブラリ)など。恵文社は新しく生活雑貨のコーナーが拡張しており、ついつい長居をしてしまいました。

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