寄り道の本
本を読んでいると、類書を思い浮かべて再読したくなる時がある。今日読んでいた本に出てくる人の描写を読んでいて、フランク・ストックトンの書いたみつばちじいさんを思い出した。読んだ本は大人のノンフィクションだったのだが、この『みつばちじいさんの旅』は幼年読み物。以前、学研から出ていて、童話館が復刊したもので、絵はセンダックがつけ、翻訳は光吉夏弥氏である。
上の子がまだ小さかった時に図書館から借りて読み、たいそう気に入ったので購入した一冊。絵もたっぷり入っているが、読み物なので文章もたっぷり。全部読むと30分から40分かかるのを、まだ小学校にも行かない子どもがよく聞いていた。
いつもみつばちと一緒に暮らしていたので、みつばちじいさんと呼ばれるおじいさんが若い魔法使いが立ち寄った時に、あんたは何かの生まれ変わりでもう一度それにもどらなくてはいけないと言って立ち去ります。おじいさんは、その言葉にとりつかれてしまい、その何かを見つけてもどるために旅に出るのです。そしてその旅の先にあったものは……。
センダックらしい無邪気なおじいさんや、旅の途中で出会う若者や赤ちゃん。久々の再読はやはりおもしろく、絵も物語も楽しんだ。こういう寄り道しながらの読書もいいな。
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