王への手紙
一昨年の2005年に出た本で、つい最近、続編が出た創作物語です。気にはなっていたのですが、続編が出て、まずはこちらからと読み始めたら止まらなくなりました。
長年夢見ていた、騎士になるための叙任式を控え、礼拝堂で最後の晩を過ごすという修行をしているとき、思いもかけないことが起きます。16歳の少年ティウリは、決して外に出てはいけないその夜に、ドアをたたいて訪れてきた者の助けにこたえるのです。そしてティウリは重い頼まれ事を引き受け、真摯にそれをかなえるべく、長い旅に出ることになり……。
騎士になる、その名誉や重責を自ら求めるという気持ちはいったいどこからくるのでしょう。少年が偶然にも選んでしまった旅は苦しいことばかりで、あのドアをあけなければという所に読者である私が何度ももどりたくなってしまうほどです。しかしながら、正しい行いをまっとうするということが、清々しく心に響いてきました。数々の苦難を、ティウリはその時々の周りの人たちに助けられていき、出会う人たちの個性的な魅力にも惹かれます。森のマヌケや道化のディウリのなんとすてきなことよ。もちろん、ピアックも。
これは続編を読むのがとても楽しみになってきました。
Incisorさん
続編を既に読まれたのですね。私も続きが楽しみなのですが、今週は読めそうもなく、来週を楽しみにしています。期待以上のすばらしい物語でした。新刊で読めてしあわせです。
投稿: さかな | 2007.01.12 09:30
感想をきかせてくださってありがとうございます。さかなさんの文章をよんでこの物語がますます心にひびきました。続編もそういったまわりの人たちの魅力がますますくっきりとえがかえれていて、やはりページを閉じることが出来ませんでした。
投稿: Incisor | 2007.01.12 06:12