紙の仕事
雑誌「芸術新潮」2月号で紹介され、注文しなくちゃと思いながら日が過ぎ、ようやく手元に届く。 最初と最後に、この本を編むきっかけになったことがらや、紙の仕事をしたおじいちゃんが紹介されている以外、美術館の図録のようにひたすら紙でつくられた封筒の写真が写されている。
たたずまいの美しい一枚一枚の封筒は元大工であるおじいちゃんが80歳から95歳までつくりつづけた「紙の仕事」。使う道具の包丁、ペーパーナイフ、カッターは工程に合わせて使い分けられ、それらの道具もきちんと研ぎ、必要のない部分を消すための作業も怠らない。だからこその、素朴でいて品のある紙の仕事が完成されているのだろう。うっすらとうつる印刷文字から、私も日常で目にする包装紙や紙袋が見えてくる。見ても見ても飽きません。
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