マックス・ベルジュイスとオランダの絵本
この「かえるくん」シリーズを描いた、マックス・ベルジュイスはオランダのハーグ生まれ。デザイナーとして出発したベルジュイスは、「うさこちゃん」のブルーナと共にオランダのデザイン界で活躍していた。この「かえるくん」のように、よき友だちに恵まれていたが、自分の家庭環境は複雑だった。グラフィックデザイナーから絵本へ転身をはかったとき、なかなかオランダの出版社からは本を出してもらえなかった。1969年に絵も文章もベルジュイスが手がけた最初の絵本もスイスの出版社からの刊行。それは世界数か国で翻訳された。日本では、1971年に講談社から増田敏郎訳『少年と大きなさかな』として出版されたが、長い間絶版で入手しづらくなっていた。うれしいことに、今年2月に新訳改題で『男の子とおおきなさかな』(野坂悦子訳 ほるぷ出版)が刊行され、ベルジュイスファンを喜ばせた。
2004年には国際アンデルセン賞画家部門を受賞。翌年1月逝去。セーラー出版から近刊予定の評伝では、ベルジュイスがどんな生い立ちで成長し、絵本にどんな思いをもってつくっていたかが真摯に興味深く書かれているという。
今回、この評伝を書いた、ヨーケ・リンデルスさんは、伝記作家であり児童文学やYA文学の研究者。マックス・ベルジュイスの波乱に満ちた生涯とその仕事、オランダの絵本の現状、そして「かえるくん」の魅力を語られます。通訳は野坂悦子さん。
7月19日(木)19:00~「JUNKU 連続トークセッション」は、まだ席に余裕があるそうです。ベルジュイスの「かえるくん」やオランダ絵本に興味のある方はぜひ!(私も東北からかけつけたいのですが、終業式前日ゆえあきらめました、残念)
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「マックス・ベルジュイスとオランダの絵本」についての講演会
国際アンデルセン賞画家賞を受賞したベルジュイスは、2005年1月に、おしくも世を去りました。その業績をしのぶ評伝『かえるでよかった-マックス・ベルジュイスの生涯と仕事-』の翻訳出版(セーラー出版刊)を記念し、全国巡回中の「オランダ絵本作家展」と期を合わせて、下記会場で講演会が行われます。
講師:ヨーケ・リンデルス(オランダ児童文学研究家) 通訳:野坂悦子(翻訳家)
後援:オランダ大使館、オランダ文学制作翻訳基金
☆「ジュンク堂池袋本店」主催「マックス・ベルジュイスとオランダの絵本」
日時:7月19日(木) 19:00-20:30
場所:ジュンク堂池袋本店4階喫茶室
参加費:1000円(ドリンク付)
定員:40名
申し込み方法:一階サービスカウンターにて。電話予約も可能 03-5956-6111
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