どの言葉も引用したくなる
この本を読んでいる最中、どの言葉もノートに書き写したくなった。
あれこれページを繰っていると、どの言葉もわかりすぎるくらいにわかり、こんな風にまっすぐ表現できるんだと、どれだけの安心感をもらったか。
まるで、本の中の著者と語り合ってるかのような気分になり、くつろいだ気分で好きな飲み物を口にしながら、夜中に読了した。
夏、わたしはおじといっしょにリンゴの木の下でレモネードを飲みながら、あれこれとりとめもないおしゃべりをした。ミツバチが羽音を立てるみたいな、のんびりした会話だ。そんなとき、おじさんは気持ちのいいおしゃべりを突然やめて、大声でこう言った。「これが幸せでなきゃ、いったい何が幸せだっていうんだ」
だからわたしもいま同じようにしている。わたしの子どもも孫もそうだ。みなさんにもひとつお願いしておこう。幸せなときには、幸せなんだなと気づいてほしい。叫ぶなり、つぶやくなり、考えるなりしてほしい。「これが幸せでなきゃ、いったい何が幸せだっていうんだ」と。
ちゅん吉さん
コメントありがとうございます。
自分で言えるともっといいけれど、誰かに言ってもらえると、もっと支えになる――そんな言葉がいっぱいですね。
もっと早くに気づいて、SFマガジンも入手しておけばよかったと後悔しきりです(泣)。
投稿: さかな | 2007.10.26 08:04
初めまして。夜分失礼します。
フラフラしてたら大好きなヴォネガットさんがいたので、つい立ち寄ってしまいました。
本当に胸の奥が熱くなる言葉が多い方ですよね。
これ、先だって購入しました。SFマガジンの追悼号と一緒に。
未読です。もったいないので、次はこれ読みます☆
投稿: ちゅん吉 | 2007.10.26 00:08
上野空さん
これ遺作のようですね。かの国ではベストセラーとか。こんなに小気味よい本が売れているなんて、さすがヴォネガットと思いました。シニカルだけど、すっごくやさしい文章がいっぱいありました。
投稿: さかな | 2007.10.24 06:54
そうそう、ヴォネガットの文章って、特にエッセーって、どれもこれもどっかにしまっておきたくなる言葉ばかりですよね。シニカルにあきらめているようで、底のほうにちゃんと希望の炎がチロチロ燃えています。
これ、まだ未読なんですよ。読まなくちゃ!
投稿: 上野空 | 2007.10.23 15:01
せいさん
おっしゃるような人柄を感じる文章でした。ほんとによかったです。図書館で借りたおですが、買っちゃいそう。手元に置いて読み返したくなる本でした。
投稿: さかな | 2007.10.23 05:07
おお、ヴォネガットの本とは。
「猫のゆりかご」くらいしか読んだことがないですが、すごい皮肉屋で
すごい優しい、何ともいえない味わいのある人ですね。
図書館入荷分は早くも予約でいっぱいでしたが読みたいなぁ~。
投稿: せい | 2007.10.22 20:20