« 100年(2) | トップページ | ご飯 »
子と父 寝台のカンボチャ織りに子はよこたわり、タヂマハルの銅盆のうへで父は紅茶をつぐ。 夜は更けた。均衡の破れた時代を厚ぼったいカーテンで障り、世に、このへやだけには戦争をいれない。子がさらはれるその火までたのしさよ。つづけ。みだされるな。
子と父
寝台のカンボチャ織りに子はよこたわり、タヂマハルの銅盆のうへで父は紅茶をつぐ。
夜は更けた。均衡の破れた時代を厚ぼったいカーテンで障り、世に、このへやだけには戦争をいれない。子がさらはれるその火までたのしさよ。つづけ。みだされるな。
----------雑誌「群像」10月号に掲載された「子と父」より抜粋。戦中未発表詩。
名前:
メールアドレス: (ウェブ上には掲載しません)
アドレス(URL):
内容:
この記事へのトラックバック一覧です: 金子光晴:
コメント