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2007.11.03

金子光晴

   子と父

寝台のカンボチャ織りに
子はよこたわり、
タヂマハルの銅盆のうへで
父は紅茶をつぐ。

夜は更けた。
均衡の破れた時代を
厚ぼったいカーテンで障り、
世に、このへやだけには戦争をいれない。
子がさらはれるその火まで
たのしさよ。つづけ。みだされるな。

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雑誌「群像」10月号に掲載された「子と父」より抜粋。戦中未発表詩。

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