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2008.02.12

休みなされ

 昨夜はつれあいと詩談義。宮沢賢治の「春と修羅」、中原中也の『心のダイヴァー』を互いに読んだりしながら、中原中也の鋭い言葉にほれぼれする。この人は本当に天から才能をもらった人なのだな。

 たくさんの詩が入った本よりも、選ばれたアンソロジーで読む方が詩がうもれなくて楽しめるとつれあいはいい、なるほどなと思う。どんどん読みたくて全詩集を欲しくもなるけれど、自分に近づいてくる詩はその中でもわずかなのだ。『荒地の恋』の余韻で、北村太郎の詩も読み返しているのだけれど、あんなに好きだったレモンの詩がいまはそれほど心を動かされなくなっている。なるほどなあ。

(休みなされ)

休みなされ、
臺所や便所の掃除こそ大事だなぞという教訓を、
お忘れなされ。

休みなされ、
ビンツケでもててゐるような髪ならば、
グサグサにしておしまひなされ

魂の嘆きを窒息させて、
せかせかと働きなさるからこそ、
やんがて姑根性をも發揮なさるのだ。

休みなされ、
放膽になりなされ、
大きい聲して歌ひなされ。

                  ――中原中也

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コメント

せいさん

私も実は夜の雑談義で初めて知りました。この精神がRさんと似ているなあ(笑)と。
でもって、実に今のきもちに沿うのです。そういうお年頃なのでしょうか~。

おお、中也にこんな詩もあったんですか。
なんか妙で懐かしい音楽が響いてくるような、この異様に独特なリズム。
内容も今のきもちに沿います(笑)。
もう少しあったかくなったら、ぽけっと日なたに座って、心の中でうたいたい詩ですね~。紹介どうもでした♪

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