こねずみディディ・ボンボン
数年前に、この絵本作家の作品『まほうのむち』(評論社)が刊行されているようですが、わが家にとっては、初めて読んだオルガ・ルカイユ作品。
ピンクのスカート姿のこねずみディディが表紙です。かわいいのですが、背景の絵がすこし重たく感じてどんなお話なのだろうと、興味津々で読みました。
ボンボンづくりの上手なディディがある夜、ねむる気になれないので、ボンボンづくりをしようと材料集めに森に入ります。そして、そこで大きな大きなおおかみにあってしまい……。
この大きなおおかみが、すばらしくおっかない。容赦なしのどう猛なおおかみが怖くて怖くて、読んでいても、いったいどうなることやらと簡単にハラハラドキドキという形容詞を使えない感じでした。顛末は読んでいただくとして、このおっかなさに、最初に読んだ時のちびちゃんもこわごわとした表情をしていました。
作者オルガ・ルカイユはフランスの絵本作家。1916年生まれで2004年に亡くなっています。次男グレゴワール・ソロタレフ、長女ナジャのふたりも、フランスの人気絵本作家。私もこのふたりの絵本、特にナジャの絵本は大好きです。そうか、お母様も、絵本作家だったのですね。独特の画風で、一度読むと強い印象を残します。
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