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充実している書評サイト、Book Japan[サイトLink]。おもしろくて注目しています。
この本も、書評を読んで注文しました。[書評Link レビュアー 山崎まどか]。
読む人たちの表情がなんともいえません。
ただいま、書評家たちの選ぶ2008年の100冊ブックフェアも開催されているようです[Link]。
「考える人」HTMLメールマガジン 2008/11/20/ 313号[記事Link]より引用
鶴見さんの『いくつもの鏡』をひっぱりだしたら、ついつい読み 始めてしまいました。そうしたら、こんなところが出てきました。本書のような座談というものが、なぜおもしろいのかを鶴見さんならではの視点で書いていま す。30年以上のときが経過しても、炊きたてのごはんのようにぴかぴかした言葉ではありませんか。
「日本の雑誌に座談会がさかんに用いられるのは、明治以後の日本の書き言葉が、日常生活の言葉から遠くはなれているので、それをさけようとするからだろう。
書き言葉をさけて話し言葉を使うというだけならば、ひとりがたりを速記にとれば足りるのだが、話というのは、そういう孤独の状態では生きてこない。自分 に興味をもってくれる人が前にいるという自然の状態があって、話は生きたものになる」(『いくつもの鏡』より「対話について」)
『きのう何食べた?』でつくってみたくなった肉じゃが(by つれあい)。しらたき、豚肉、いもを準備して、ことこと。
おいしかったあ。しっかりメインです。
ほかはゲソの唐揚げ。豆腐とネギたっぷりのおみそ汁、五分づきごはん。
朝は昨日と同じくおかゆさん。昨夜少しだけのこった黒カレイの煮付けをトッピングにするとまたおいしい。お昼は、きしめん。春菊とちくわ、玉葱の天ぷらをつれあいが揚げてくれた。はふはふと食べるのは、こと、寒い日にはうれしいなあ。
連休はどこにも行かないので、家で3食つくっています。朝はおかゆを炊き、お昼は炒飯。夕ご飯は、つれあいとスーパーに買い出しに行き、カワハギに心ひかれたのですが、値段の安いカナガシラ(金頭)を購入。初めて買う魚だったので、お店の人に聞くと、唐揚げですかねえと。でも出汁もでるので、鍋にもいいですよと言われ、おみそ汁にもいいだろうとと献立を決めました。
魚はつれあいがさばいてくれるのですが、今回はウロコがヒジョーに硬かったので、頭もつけたまま、ウロコをとって、おみそ汁に。かぶと小ネギがお供です。
よく出汁もでて、おいしかった! 身ばなれもよく、白身がほくほくしてました。小骨はありますけれど、注意していれば気になるほどもなく、またお店に出たら買いたいです。
そのほかは五分づきごはん、黒がれいの煮付け、もやしとハムの冷製サラダ。ごちそうさまでした>つれあい
小説部門はピーター・マシーセンでした。[公式サイトLink]
発表がありました。[公式サイトLink]
公式サイトアナウンスページ[Link]
受賞発表日は2009年1月6日
カナダ総督文学賞も各部門発表されています。ここでは個人的好みの抜粋をば。フランス語のは画像のないものが多いので、英語ともども本家サイトのリンク[仏語Link/英語Link]をクリックしてみてみてください。
●英語●フィクション部門
●英語●詩部門
●英語●児童書物語部門
●英語●児童書イラスト部門
この時期、続々と賞情報があがってきていますね。
スコットランド出身もしくは現在居住している作家の作品を、スコットランドの子どもたちが投票で選ぶ子どもの本賞、The Royal Mail Award発表。3段階の年齢層から選ばれています。[ガーディアン 賞記事Link]
●0歳から7歳
●8歳から11歳
●12歳から16歳
オキシトシンは、「速い」と「陣痛」という意味のギリシア語にちなんでつけられた物質だそうです。本書では、発見時は出産の経過を加速する物質が、現在でははるかに大きな生理学的な役割を果たしていることが、わかりやすく紹介されています。著者は、4人の子どもの妊娠、出産を経験した後、「その人生経験を科学的に探求しよう」と思い立ち、オキシトシンに注目し、いまやこの分野の世界的権威のひとりとなっています。
さまざまなストレスとつきあいながら、日常を送っている人は多数いるでしょう。それらのつきあい方として、私たちも体から安らぎをもたらすオキシトシンがストレスの緩和に役立っているというくだりに、素人の私もがぜん興味がでてきました。
では、どうしたらその安らぎを得られるのか。得るためのシステムを活性化するためにはどんな事があるのか。そのひとつに、マッサージなどのタッチがあるそうです。(他にも紹介されているのですが、この項はとても身近に感じました。)なるほど、確かに、しんどい時に、背中を上から下にゆっくりさすってもらう、いわゆる水のタッチは看護の世界でも聞かれます。背中をさすってもらうのは、子どもも私も大好き。また、食べることは、内側からのマッサージという章はとても腑に落ちるものでした。「食べることは、いわば体の内側からのマッサージだと考えられる」――おいしいものを食べるとしあわせな気持ちになれるのは、こういうことだったんですね。
「人生の良きものを楽しみ、くつろぎ、他者と結びつき、自らを癒やす能力をもっている」、その能力を活かして、楽しく暮らさなくちゃと思えた心地よい読書でした。
野菜はスーパーの地元野菜コーナーで求めることが多い。今日は「キンジソウ」とカタカナで書かれた野菜があり、「ゆでるとぬめりあり。おひたしにどうぞ。健康野菜です」とダンボールを切り取った紙に黒マジックで短い説明が添えてあった。初めてみる野菜なのだけど、色も赤紫できれいだったのと、ぬめりのある野菜はもともと好きなので、購入してみた。
さっとゆでて食べやすい長さに切り、同じくゆでたオクラを斜め切りににしたもの、じゃこを、少しの出汁とポン酢で和える。うん、おいしい。
夕飯に出したら、最初は初めてみるものなので「なに、これ?」という子どもたちだったが、一口食べると「うわ、うまい!」と大好評。ぬめりと共に、さっぱりした味わい。和えたじゃこもきれいな赤紫色になっていた。ほんと、おいしい。またあったら買って食べよう。
ぐぐると、「金時草」は加賀野菜として認定[Link]とあった。
他のおかずは、残り物で、モツ炒めと豆カレー。レタスたっぷりサラダ。大根、大根葉、油揚げのおみそ汁、五分つきご飯。
「みすず」で連載されている中井久夫さんの「臨床瑣談」。たまたま机近くにあった号を読んでいると、ちょうど読み落としていたもので、ひきこまれるように読みました。
昏睡からのサルヴェージ作業の試みというもので、お義父さまが倒れた時の経験を書かれています。視覚、聴覚を刺激していく、根気のいる手当を奥様と2人で必死にされたこと、読んでいて、いつか何かあった時の参考にしたい、そう思いました。
夜に出かける用事が入ってしまったので、短縮授業で早く帰宅できたちびちゃんとふたりで近くに出かける。
ちびちゃんは、アイスバーと山ぶどうジュース、私はおしるこ。
お兄ちゃんたちには内緒ね、とニコニコちびちゃん。
本当に大きくなったなあ。
親ばかいっぱいに、ふたりで楽しい時間を過ごしました。
昨日、子どもが夕方に友だちの家から帰ってきたとたん「おかあさん、外にすごい夕焼けだよ!」と大きな声を出した。ちびちゃんと外に出てみると、ほんとうにものすごく真っ赤な夕焼け。きれいだった。教えてくれてありがとう。
そして今日はきれいな満月。夕方に子どもを迎えに出かけた時にすでにまんまるのお月さんが、車についてきた。月の光をあびるのはいい気持ち。
夕ご飯は、五分つきごはん、大根とオクラのサラダ(酢とオルチョで)、お豆腐、わかめ、絹さや、わかめ、ネギ(オルチョ炒め)のおみそ汁、ごまみそ肉炒め(ピーマンと小松菜も)。おいしかった。
今月発売の雑誌「諸君」に高島忠夫さんが、「新潮」に掲載された水村さんの三章までの内容について評を書かれていた。高島さんらしく丁寧に書かれ、本になる時の期待も添えていたが、結果的に単行本のタイミングは雑誌発売と重なっている。
ラッキーなことに書店で、月刊誌かがくのとも12月号「かくれたかたち 123」を入手できた。切り絵作家、辻恵子[サイトLink]さんによるもの。こんなきれいな絵本を410円で買えるうれしさ、るるん。来月は田中清代[サイトLink]の絵本が同じく、かがくのともから出る予告あり。これも入手せねば。
『リング・ラードナー短篇集』届く。もうこの作家の作品は古書店でしか入手できない。
外出が続いたので、少しぼうっとしていた一日。季節はどんどん冬にむかって、寒い、寒い。灯油がひとときより安くなっているけれど、もう少し安くなってほしい。
「asta*」で10月号からはじまった、方波見氏の連作短篇を2つ読む。おもしろかった。既刊で出ている作品と違うテイストがでてきて、連載が楽しみになってきた。
小川糸さんの連載も、次の展開にどきどき。そういえば『食堂かたつむり』は映画化もされるよう。
雑誌「新潮」9月号で、三章まで掲載されていた、水村美苗『日本語が亡びるとき』を、読み始める。じっくりゆっくり読む。言葉、言葉、言葉と頭の中がぐるぐる中。
夕ご飯はさんま、大根おろし、ほうれん草のじゃこ入りおひたし、豆腐と油揚げ、大根葉のおみそ汁、五分づきごはん。さんま、おいしい。
11月に入りました。2008年もあと12月を残すのみです。今年の総まとめとして、雑誌などで今年のベスト本のアンケートもはじまっています。
アメリカのニューヨークタイムズでは、今年の絵本ベストが発表されました。審査員の紹介などもリンク先に書かれています。
下記のリンクから、絵本のなかみも見開き1シーンをみることができます。これがまたすてきで、表紙から想像できないようなページが紹介されていて、オンライン書店の注文クリックをしてしまうのです。
■Best Illustrated Children's Books 2008 [Link]
『うんちっち』でブレイクしたステファニー・ブレイクの最新邦訳絵本。原書の発行でいうと、この絵本は『うんちっち』より1年ほど前につくられたそうです。翻訳はふしみみさをさん。PHPから出ました。
禿頭のオヤジ、シャルルがでんと表紙にいますね。手にもっているのは、赤いミニカー。どうしてミニカーかっていうのは、読むとわかるんですけれど。このまったく、クリスマスらしさのない表紙ですが、とってもクリスマスな絵本なのです。
シャルルはクリスマスが大嫌いで、その理由もしっかりあるのですが、とにかく大嫌い。そこで、クリスマスに「みのけのよだつほどの」悪い計画をたて……。
なるほど、なるほどというハートウォーミングなクリスマス絵本。
私も誰かにプレゼントしたくなってます。シャルル、いいです。
昨日、駅で立ち食いそばやでかけそばを食べ、バスがくるまで時間があったので待合室に座っていると、ちょうどアメリカ大統領選の結果が出てその模様がうつされていました。待合室には、けっこう大きめの荷物をもった、年配の方々が座っていまして、そこそこの人数がいたのですけれど、テレビはひとつしかありませんので、みなでそちらをながめてますと、世間話が聞こえてきました。
「アメリカはとうとう黒人さんが大統領になるんだねえ」
「前の人はたいそう戦争がすきな人だったようだけど、今度はそうじゃないといいねえ」
「戦争はよくないね」
「黒人さん、よかったねえ」
と、まるで隣村の選挙で勝ったかのように、そこここで小さくもりあがった会話がされていておもしろかったです。
『よい戦争』(晶文社)で1985年にノンフィクション部門、ピューリッツァー賞[公式サイト][1985年受賞者一覧記事Link]を受賞したスタッズ・ターケルが10月31日、シカゴの自宅で亡くなりました。享年96歳。[BBC サイト記事Link]
膨大なインタビューを編集したぶあつい本は、日本でも『仕事!』『よい戦争』(共に晶文社/中山 容訳)などで知られています。
原書房から出た『死について』(金原瑞人他訳)もいい本でした。
ご冥福を心よりお祈りします。
現文メディア[サイトLink]発行、理論社発売の韓国の童話シリーズをつづけて4冊読みました。てらいんくのアジア文芸シリーズや汐文社からも出ていますが、いまの空気がいっぱいの韓国童話、どれもおもしろかったです。
チャリンコ・ヒコーキ・ジャージャー麺 (韓国人気童話シリーズ1) (韓国人気童話シリーズ 1)
イ・サンペ文 ペク・ミョンシク絵 高橋宣壽訳
不勉強ながら初めて知った、韓国の「少年少女家長制度」。これは、両親が亡くなったり、離婚、病気、家出、服役などをしたりすることにより、家庭に生活能力がなくなった場合、その子どもである満二十歳未満の少年少女が、家長となるのを法的に許可する制度。(本文p3より引用)この制度があると、兄弟がバラバラにならずに生活することができるのです。 このお話は、両親を病気で相次いで亡くしたきょうだいが、家長に申請を出し、兄が弟、妹と助け合って生きていく姿が描かれています。サイダーを思う存分飲みたい、ゲームをやりたいという弟や妹らの欲望もが身大で描かれ、特に兄が「兄弟げんかは絶対するな」という父親の言いつけを守る姿は、人を育てる原点をみるようでした。新聞配達や洗車で稼いだお金で弟や妹に何をするか。胸がいっぱいになりました。
心に刺さったガラスの破片 (韓国人気童話シリーズ2) (韓国人気童話シリーズ 2)
ファン・ソンミ文 キム・ユデ絵 高橋宣壽訳
両親が働いて鍵っ子の兄弟。学校帰りの買い食いや、ミニカーを買ったりするお金がほしくて、弟のウンギョルはある日、こっそり母親の財布からお金をぬきとるのですが……。 兄弟げんか、両親と子どもたちのやりとり。どれも、日本の家庭でもよく聞かれる、近しい感じがあります。とくに会話は活き活きしていて、いずこでも親の悩みにゲームのやりすぎがあるのねと、共感しきりです。兄はテコンドーをしているのですが、その大会の様子は柔道をしている上の子にも「このお父さん、うちのお父さんとにてるね」とやはり共感があったようです。兄の立場からみた弟、弟の立場からみた兄、両親の子どもへの愛情、読みやすい文体でいっきに読みました。この本は私が読むより、上の子が読んだので、読了後、ひとしきり感想を交換できたのも楽しかった。つれあいもそれをおもしろそうに聞いていましたね。
帰ってきた珍島犬ペック 韓国・忠犬ハチ公物語 (韓国人気童話シリーズ3)
ソン・ジェチャン文 ソン・ジンホン絵 榊原咲月訳
実際にあった話をもとにしたもの。珍島犬(チンドケン)は“小さな島であるがゆえに、ほかの種類の犬と交わることが少なかったため、昔から特別な犬とされてきた”そうです。特に、飼い主との絆が強い犬といわれ、このお話も、飼い主がさまざまな事情から手放した犬、ペックが300km離れた場所から主人の元にもどってきたことが描かれています。犬の視点から感傷的にならずに書かれていて、手放すつらさ、事情もしっかり伝わり、ペックの愛しさがつのります。
星と話す少年 (韓国人気童話シリーズ4) (韓国人気童話シリーズ (4))
ペ・イクチョン文 チェ・チョルミン絵 吉田昌喜訳
ファンタジー作品。重たい腎臓病をわずらっている少年が、父親からの誕生日に天井にはる星をもらう。10歳の誕生日なので、10個の星のはずが、なぜか9個しかない。するとその夜、ダニーと名乗る星が少年に話しかけます……。 ラストはすこし強引な感じもしますが、闘病の少年、見守る両親、力づける星のダニーと、みなの誠実さが心に残る話でした。
夜はお布団に一緒に横になって『カナリア王子』に収録されている表題作を読みました。これは福音館文庫です。福音館文庫の昔話ラインナップはとっても充実しているので、どれもオススメ。イタリアのむかしばなし、イタロ・カルヴィーノ再話の本書は、1969年に福音館書店の単行本と出ていたもので、今年2008年10月に文庫化されたもの。お値段も手頃ですし、安野光雅さんの挿絵もとっても美しい。軽いので、ねっころがって読むのにも適しています。
安藤美紀夫さんの訳は語りかけるような、ですます調のやさしい雰囲気で、ちびちゃんには少し長いかなと思ったのですが、まんなかの子とふたり、まま母の意地悪にハラハラし、カナリア王子や、城にとじこめられているお姫様がどうなるか、耳をすませて聞いていました。読み終わると「まま母さんは意地悪だったー!」とちびちゃん。「ハラハラした」とまんなかの子。
ちなみにこの話は、岩波書店から出ている『みどりの小鳥 ―イタリア民話選』にも入っています。河島英昭さんの訳で、こちらは、である調。またおもむきが変わるので、読み比べるのもおもしろいです。『イタリア民話集(上下巻)』(岩波文庫)は大人向けで、ここに入っている「カナリア王子」は児童書と同じ訳で違うのは漢字がひらがなに置き換わっていることぐらいのようです。上下で75編収録されていて、民話好きにはうれしい本。上巻巻末には、カルヴィーノの「民話を求める旅」、下巻巻末には、河島英昭氏による「民話と文学」も収録されています。
午後からあたたかくなり、買い物など用事をすませてから、子どもたちとボール投げしたり、なわとびしたりして遊びました。ちびちゃんは、なわとびがとても上手で、私と二人飛びもしました。上の子たちも、稲刈りの終わった広々とした田んぼでキャッチボール。気持ちよかったです。
雑誌「飛ぶ教室」の最新号を購入。今回はまどさん特集です。アーサー・ビナードさんご夫婦との鼎談も掲載されていました。まどさんご夫婦のインタビューもあります。99歳。「ぞうさん」や「ふしぎなポケット」もまどさんなのですよね。
夕ごはんは、わらさの刺身とあじのたたき、豆腐とわかめのおみそ汁にマカロニサラダ、五分づきごはん。つれあいが、魚の三枚おろしの腕をぐんとあげています。
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