鹿島茂氏が「不朽版 引用句辞典」の新聞連載で、引用していたもの。
「ひとりの作家がしばらくの間われわれの心をまったく独占し、ついで他の作家が占領し、そうしてしまいにはわれわれの心の中で作家たちがたがいに影響し始める。あの作家とこの作家とを比較計量して見て、それぞれが他に欠けているよい性質、しかもほかのとは調和しないちがった性質を持っていることがわかる、とこの時じっさい批評的になりはじめたのだ。こうして批判力が成長するにつれて、ひとりの文学者の個性によって心を占有されることがなくなってゆく」
(T.S.エリオット 「宗教と文学」=『文芸批評論』所収、矢本貞幹訳 岩波文庫)
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