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2009年2月

2009.02.28

あれこれメモ

 るるん♪ マイラ・カルマンのイラストエッセイが更新。今回はカルマンの愛するリンカーンの話がたっぷり。日本の孝明天皇も登場して、リンカーンとの不思議な比較も入っています。おもしろいな、楽しいな。[エッセイLink]
 カルマンはこんなにリンカーンが好きなのね。あらためて私も伝記か何か読んでみようかしら。

 ポークストリート小学校のなかまたちシリーズの最新刊『ターザンロープがこわい』読了。この怖い気持ちに共感、共感。

 仕事資料で『禅とオートバイ修理技術』上下巻読了。クリスのこの先の未来にこんな事があるなんて……。父と息子のやりとりが印象に残った。『ザ・ロード』の時も父子の関係にいろいろ感じたことも思い出し。ふむ。

 「みすず」届く。服部文祥氏の後編が入っている。これは、ゆっくりじっくり楽しまなくては。

 今日は子どもたちとつれあい、一日柔道で、お昼はつれあいだけ戻ってきて、ふたりで食べた。あさりの和風パスタとピザ。

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2009.02.27

デロール

好奇心の部屋デロール (たくさんのふしぎ傑作集)

おもしろそうな博物商がパリにあるのですね。
たくさんのふしぎって、ほんとにいろんなおもしろいものを特集している。

サイトはこちら[Link]
昨年2月に火事をだして、貴重なものがいろいろ燃えたようです。
が、営業も再開されているようで。

今日は柔道で帰ってきたら疲れてぐっすり眠ってしまった子どもたち。明日、読んでみようっと。

2009.02.26

気になる新刊

2009.02.25

極北で

極北で  CREST BOOKS

ジョージーナ・ハーディング 
小竹由美子 訳
ISBN 978-4-10-590074-8
新潮社クレストブックス
本体1900円+税

トマスという同じ名前をもつ2人がいる。ひとりはトマス・グッドラード。もうひとりのトマス・ケイヴよりずっと若い少年で、航海は初めてだった。船の上でふたりは年齢差をこえて、近しく言葉を交わすようになる。

時は1616年。捕鯨船は、氷で閉ざされる前に帰国するべくすすんでいた。その船の中で、トマス・ケイヴは途方もない賭をする。無人の島で越冬するというのだ、ひとりきりで。船員の誰もが不可能に賭けた、トマス・ケイヴはひとり、島に残された。

第一部では、少年トマス・グッドラードの語りで。第二部では、トマス・ケイヴの越冬の体験が語られる。

西暦一六一六年八月二十四日。ハルのトマス・マーマデューク船長へ、船員トマス・ケイヴの体験報告、東グリーンランドの未開地にあるデューク入り江にて、この場所における、知られる限り初めての越冬滞在について

日誌の最初にはこう書いた。

トマス・ケイヴはひとりで、眠り、狩りをし、火を熾し、食べ、日誌を書く、ときに休みをいれながら。冒険家の冒険ではなく、海の男が、なにもない島で、冬を越すのだ。昼夜の判別もむつかしい日もある。語る相手は自分、そして……。

静かで深い。それは空も海も、闇も。トマス・ケイヴは、そのとき、ひとりであって、ひとりではなかった。誰かの気配と、過去へとさかのぼり、長く冷たい時間を、きびしくすごしていた。

ジャック・ロンドンの『火を熾す』を読んだときも思ったが、ただ凍てつく場で過ごす、そのことがスリリングな物語になっている。『極北で』も、ぐっとくいしばるように読んでいた。周りの音が消えているかのように、私もひとりで物語と対峙した。彼の孤独を読むことは、自分の孤独ともつきあうことであり、ひとつの冬を物語のあちらとこちらで共有するのだ。

1955年英国生まれの女性作家、ジョージーナ・ハーディングは、越冬の日々の描写を、資料と想像力のみで書いたという。訳者あとがきにもあるように、それだけで書いたとは思えないリアルさがある。

表紙の青いあおい空に吸い込まれるように飛んでいる鳥。これはナショナル・ジオグラフィックコレクションの写真だ。

深いものは、空にも、地にもある。

2009.02.24

PWより

★絵本
画家デビュー作になる"The Red Shoes"。線が細くておもしろそうな雰囲気ですが、実際はどうなのでしょう。

Ladybug Girl and Bumblebee Boy A Wizard in Love
The Red Shoes Carousel Tale
One Wolf Howls
Amazy

★読み物

Little Sister Is Not My Name (Sassy)
Timothy and the Dragon's Gate
Melonhead (Melonhead)
Surface Tension: A Novel in Four Summers
Say the Word
Amazy

2009.02.23

書くこと

 ちびちゃん、学校のお友達と手紙交換に目覚めてきました。あまりマメではない質なのか、もらう方が多いので、週末にレターセットを2つほど購入。すると、案の定、あたらしいレターセットを使いたくて、せっせと書いています。今日はお友達は書いてこなくて、自分だけだったらしく、「たまには、わたしも書くよ」なんて言ってました。
 毎日会うお友達と何を書いているのでしょう。
 そういう自分も思い起こせば、交換日記や手紙交換、好きだった記憶がよみがえってきました。

 twitter のさえずりで、刺激的な本とその紹介文を教えてもらいました。
 『夜戦と永遠』(佐々木中著/以文社)。教えていただかないと興味をもっていなかった可能性の高い一冊で、もちろん未読です。小説家、保坂氏が、ご自身のサイトで「図書新聞」に掲載されたインタビューを収録してくれているのですが、それがとてもとてもおもしろかったです。

■保坂和志公式サイト[Link]
「永遠の夜戦」の地平とは何か 聞き手・白石嘉治 松本潤一郎
「図書新聞」2009年1月31日号[記事Link]

 簡単に書いてはいないので、プリントアウトして線引きしながら読みました。「小説」について、「文学」について、「文体」について、「書くこと」について。

 現在はこうなっているからこうしなければ乗り遅れるとか、こんな時代になってしまったから諦めてこうするしかないなどという抑圧的な言説は、惨めな恐怖と怯えと卑屈の産物でしかない。その一夜の一行を信じることができない惰弱さの産物でしかない。ですからわれわれはこう言いましょう、「そんなことは知ったことではない!」

夜戦と永遠 フーコー・ラカン・ルジャンドル
佐々木 中
以文社
売り上げランキング: 13484

2009.02.22

ごはん

 今日の夜は、久しぶりにリガトーニのカルボナーラをつくりました。これだけだと、さみしいかなと、生活クラブのカニクリームコロッケと、大根と人参のせん切りサラダ。

 リガトーニはアサクラパスタ、カルボナーラもオルチョレシピ。わ、カタカナだらけ!
 冬に食べるとおいしく感じられるのは、濃厚な味だからでしょうか。
 子どもたちも、「お、今日のパスタはスパゲティ(ロング)じゃないよ!」「このパスタ、毎日食べてもいいくらいだな」と、ソースもきれいに食べてくれました。
 アサクラパスタは、どれも食感がしっかりして、小麦の味わいを楽しめます。ゆっくりかんで食べるとなおよし。

 今度はどのパスタをつくってみようかなと、食べ終わるとすぐ次のことを考えてしまう食いしん坊です。


2009.02.21

気になる新刊

2009.02.20

今年の楽しみ、来年の楽しみ

★2009年度の福音館書店、月刊誌のラインナップから気になったもの。

きゃー!と思ったのが、高野文子さんの絵本。この高野さんはアノ高野文子さんなんですよね。すごい楽しみ。とはいえ、来年の話。2009年になったばかりだというのに、もう来年が待ち遠しい。

辻恵子さんの絵本も要チェック! かがく系では澤口たまみさんも、チェックしています。「おおきなポケット」の“おはなしポケット”も翻訳ものがいろいろ入っているようです。スタルクに目がとまりました。

たくさんのふしぎは、今年度も期待できるものがいっぱい。『シュトッフェルの飛行船』(エーリカ・マン作/若松宣子訳/岩波少年文庫)は物語そのものも、おもしろかったのですが、天沼さんによる熱い解説も読みごたえがありました。なので、その天沼さんによる飛行船本は絶対買い! 「たくさんのふしぎ」は大人にとっても得るものが多い雑誌だと思います。

★「しきぶとんさん
かけぶとんさん
まくらさん」
高野文子 文・絵

こどものとも 年少向き  2010年2月号

★「ぶすのつぼ」
日本の昔話
日野十成 再話/本間利依 絵

こどものとも 年中向き 2010年3月号

★「かとりせんこう」
田島征三 文・絵

こどものとも 2009年7月号

★「まるを つくる」
辻 恵子 文・絵

ちいさなかがくのとも 2010年10月号

★「さわってごらん! いその いきもの」
澤口たまみ 文/三輪一雄 絵

かがくのとも 2009年8月号

★「マークのなかに かくれた かたち」
辻 恵子 文・絵

かがくのとも 2009年12月号

★[おはなしポケット]
おはなし1
「パパがあそんでくれた夜」
ウルフ・スタルク 作/菱木晃子 訳

おおきなポケット 2009年9月号

★「サイーダさんとラクダ」
常見藤代 文・写真

たくさんのふしぎ 2009年5月号

★「土と泥」
小松義夫 文・写真

たくさんのふしぎ 2009年10月号

★「飛行船にのって」
天沼春樹 文

たくさんのふしぎ 2009年11月号

★「人と自然がであう場所 僕のデナリ国立公園ガイドブック」
野村哲也 文・写真

たくさんのふしぎ 2009年12月号

2009.02.19

気になる新刊

福音館書店から、「ボクラノSF」レーベル刊行! この表紙のつくりでも期待もてそう。早く実物をみてみたいです。

                                                                                          

PWより

★絵本

 絵本の表紙はたいていインパクトありますが、今週はまた一段とそれが強いような気がしました。
 気になったのは"Bird, Butterfly, Eel"by James Prosek。ジェームズ・プロセック、うーん、どこかで聞いたことがあると思ったら、これですね。『ジョー アンド ミー―釣りと友情の日々』(光野多恵子訳/青山出版社)、この本はエッセイなので、表紙しか作者の絵は見られませんが、この絵もいいんですよね。水彩画がすてきなんです。この絵本もみてみたいなあ。
Sneaky WeaselArtichoke Boy
Eleanor, Quiet No More: The Life of Eleanor RooseveltRed Sings from Treetops: A Year in Colors
Bird, Butterfly, Eel
Amazy
★読み物

Emmaline and the Bunny
Bad Girls Don't Die
Sophomore Switch
The Dust of 100 Dogs
Amazy
★ノンフィクション

Chasing Lincoln's Killer
Amazy

2009.02.18

edu

小学館の雑誌「edu」webサイト、ブログリンク集[Link]に入れていただきました。

カテゴリは「子育て」に入ったようです。リンク集をみると、あたりまえですがたくさんの子育てブログがあるのだなあと、それぞれに読みごたえがありました。すごいです。

そこで、本日発売の雑誌も購入。特集は「子どもを伸ばすのは「求めない子育て」」。まったく期待しないのも不自然なこと。むしろ、子どもに、こうなってほしいと期待するのは自然なのだけれど、それでも、目先のことだけにとらわれていないか、ちょっと振り返ってみませんかというコンセプトで、大日向雅美さんや、佐藤初女さんらの記事が掲載されていました。佐藤初女さんといえば、「森のイスキア」のおにぎりで有名ですね。我が子に親の願望を求めてしまったと率直に反省されている文章が綴ってあり、全部をまるっと引き受けていそうな雰囲気を勝手に抱いていただけに、自分の子どもに対する気持ちのありように共感を覚えました。

なるほどなあと思って読んだのは鎌田實さんの、子どもの「生き抜く力」を育つ手助けをするのが親にできることとあるもの。書いてあるとおりに、すぐさまできるかというとそうではないワタクシ。日々の雑事や小さな事件でなかなか冷静な態度をとれない自分を省みるよい機会になりました。

対象は小学生のお子さんをもつ親向け雑誌。百マス計算で知られている陰山先生による、算数力をつけましょうのページは、現役小学生の我が子を想像しながら勉強になりました。もうすぐ進級なのですよね。ふむ。

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2009.02.17

寒くなりました

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 今日は一日雪が降ったりやんだり。
 夕方は、次年度の役員選考委員会でした。
 なので、早めに夕食の準備。
 バターライスならぬ、オルチョライスに冷凍してあった蕪の葉をきざんだものをいれて、ハヤシライスを準備しました。お肉は豚バラをば。
 ちなみに、わが家は、一週間に一度、塊の肉を生活クラブから購入し、それを用途に応じて、フードプロセッサーで挽肉にしたり、薄切りにしたりして使っています。
 委員会の間に、食べていた子どもたちには大好評だったとか、よかった、よかった。
 選考委員会後は、スーパーに買い出し。明日は何をつくろうかな。

2009.02.16

ごはん

 昨日とうってかわって、雨から雪に変わった冷たい一日。
 上の子の期末テストが週末金曜日からはじまり、月曜日の今日でひとくぎり。狭い家なので、上の子の勉強タイムにあわせて、見たいビデオも週末はおあずけだったので、帰宅した子どもたちは、のびのびタイムを満喫していました。

 夕ご飯は、好物のハンバーグをつくりました。江島雅歌さんレシピの、挽肉少しに、パン粉と大豆をつぶしたものをこねるもの。ふわっと軽いハンバーグです。つけあわせに、プチヴェールと人参の温野菜。ほうれん草のポタージュです。このポタージュは、オルチョでつくるかぶバージョンを応用したもの。玉葱をスライスしたものと下ゆでしたほうれん草をざく切りしたものをアサクラオイルと塩でゆっくり炒めます。今回はアクセントに、つぶしたにんにくも一緒に炒めました。彩りもきれいな食卓になり、子どもたちも大満足。「あー、試験が終わるっていい気分」と今日は早寝した上の子でした。

2009.02.15

殺人者の涙

 この場所に、偶然やってくる者はいない。チリの最南端、太平洋の冷たい海にノコギリの歯のように食いこむ地の果てに。

 物語はこの文章からはじまる。
 偶然やってくる者はいない。つまり意志をもってこの地に訪れる人はいるのだ。その土地に住む、ポロヴェルド農場には、夫婦と子どもが一人住んでいた。旅人たちは、ポロヴェルド夫妻の家で宿をとり、またどこかに去っていく。そうして、ある一月の暖かな日に、アンヘル・アレグリアがやってきた。彼の名前は「天使(アンヘル)」と「歓喜(アレグリア)」という名をもつ殺人者だった――。

 夫妻の子どもの名はパオロ。何歳なのか自分でわかる前に、その機会を失ってしまった。アンヘルによって、パオロの人生は新たな展開を迎える。それはあらためて生き直す道でもあった。

 冒頭から過酷な展開に、思わず絶句するものの、不思議と残酷だと思わずに受け入れる。この物語はまるで、民話のようなところがあるのだ。アンヘルもパオロも、後に出てくるルイスも木こりも。それぞれの役割がまた別のところにあるように、厳しく物語は紡がれていく。生きることの、幸福さと不幸が等しく、時に不幸に傾きつつ、帳尻をあわせていくのを読むのは、いままでにない不思議な気持ちを抱かせる。

 言葉のもつ命を感じる物語でもあり、パブロ・ネルーダの詩が印象的に挿入されている。

2009.02.14

ほろ苦い味

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 今日は子どもたちの月1回の山遊びする日。いつもは上の子も卒業スタッフとしてボランティア参加しているのだが、この週末は期末テストに向けてのお勉強で休みました。
 なので、下2人が参加。迎えに行ったら、「おみやげもってきたよ」とまんなかの子。タオルにくるんで、ふきのとうを持ち帰ってきたようです。そういえば、2月とは思えない暖かさで、わが家の庭にもふきのとうが見え始めていましたっけ。「5人家族だから、5つ。天ぷらがいいって」

 ということで、夕ご飯はふきのとうの天ぷらをつくりました。他に、以前つれあいが3枚におろして冷凍していた鯵、サラダ用にせんぎりしていたニンジンを天ぷらにしました。他は、ぶりのお刺身、ほうれん草のおひたし(海苔+ごま)、ニンジンのアサクラオイルサラダ、おみそ汁(玉葱+わかめ)、ごはん。

 まんなかの子は食卓をみて「あ、ぼくのふきのとう!」とまっさきに食べました。「うーん、このほろ苦いのがおいしいんだよね」
 こちらこそ、ごちそうさまでした。

2009.02.13

ボロニェーゼ風ソース・パスタ

 今日の夕飯はあったかいおそばだったのですが、おとといつくった、ボロニェーゼ風パスタです。 

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レシピはオルチョサイトのこちら[Link]
このレシピではリガトーニをつかっていますが、わが家はアサクラパスタのファッロ小麦のタリアテッレ 5分搗き(全粒50%五分挽き)でつくりました。このロングパスタがソースによくあっていて、家族から大絶賛(エッヘン)。アサクラさんのレシピでは、野菜も塩分1%でゆでるものが多いのですが、アサクラパスタは0.5%。お湯もたっぷりでゆでます。ソースもシンプルですが、炒めている玉葱や挽肉をよくみて、丁寧に火を通すこと。おいしい料理をつくる人は素材を大事に料理するのを見習っています。今回は、いままで以上にパスタのゆで具合もよくて、自分でも満足でした。つれあいからも、いろんな料理の腕があがっているように思えるとお褒めの言葉を。

オルチョに出合うまでは、ソースをつくることもなかったパスタですが、これほどおいしいのかと毎回つくるたびに感動しています。最近はロングパスタのおいしさにめざめているところ。こんなおいしいパスタを家で食べられるなんて、本当にしあわせ。

2009.02.12

ねこネコ


ドロレスとダンカンもっとりっぱなネコがきた!

 ちびちゃんが冬やすみの計画に書いた「ねこのさんぽ」を聞いた知人が、預かりもののネコの写真を送ってきてくれました。そのネコは6種類の声を使いわけるそうで、それを聞いて、7種類の鳴き声をもったネコが出てくる『ドロレスとダンカン』の絵本を読むことに。

 家にある絵本なので、何度か読んでいるのですが、ちびちゃんもネコがでてきて、散歩もさせたり、他にもいろいろしていたりする姿をみて、ふーむとじっくり観察するように聞いていました。

 2人の少女が自分たちのペットであるネコを通して、いつのまにか友情を深めているところが楽しい絵本。それぞれのネコも飼い主に似て、個性的なのです。読み終わったあと、ひとりでも読み返していたちびちゃんです。

2009.02.11

PWより

昨日2月10日は、カニグズバーグ79歳のお誕生日だということを、twitter のさえずりで知りました。

絵本では、マイケル・ローゼンの"The Cuckoo's Haiku: And Other Birding Poems"が気になります。表紙絵、きれい~。

★絵本

Hello, Good-bye Button Up!: Wrinkled Rhymes
Tulip and Lupin Forever Sheetzucacapoopoo: My Kind of Dog
The Cuckoo's Haiku: And Other Birding Poems
Amazy

★読み物

Secrets, Lies and My Sister Kate
Anything But Typical
King of the Screwups
Shine, Coconut Moon
The King's Rose
Amazy

2009.02.10

グローバリズム出づる処の殺人者より


グローバリズム出づる処の殺人者より

アラヴィンド・アディガ著/鈴木 恵訳/文藝春秋
税込¥1,890/2009.02/ISBN 978-4-16-327560-4

★2008年度ブッカー賞受賞作

「わたし」にはいくつか名前がある。両親ふたりとも、病気や仕事で忙しく名前をつける暇もなかったため、最初はただ「ムンナ」。意味はただ“男の子”というもので、名前ともいえないものだった。そこで学校の先生が「バルラム」とつけてくれた。次の名前は、その学校に視察に来た、視学官がつけてくれた――「白い虎」と。

 この小説の原題は"White Tiger"。「わたし」がムンナから、バルラム、そしてホワイト・タイガーになっていくのは、“闇”の世界から“光”の世界へ進んでいくことだった。

 インドで暮らす「わたし」は「ホワイト・タイガー」と名付けられたとたん、“闇”社会の禍いへつりこまれていく。学校に通えなくなり、毎日働く生活へ。茶店で働き、石炭を割る、テーブルを拭く、そんな単調な生活を宿命とあきらめず、「わたし」は「バルラム」になっていく。機を見るに敏な少年は茶店から運転手へ転職する。そして、転職先の主人、アショクに運命の転機を得る。

 中国の首相がインドを訪れることを知った「わたし」が、「ホワイト・タイガー拝」としてしたためる手紙形式で進行していく。ホワイト・タイガーは、自分がいかに起業家としてのしあがってきたか、格差社会の強烈なインドを背景に、生々しい言葉で語る。これは、ピカレスク小説なのだ。

 むかしのインドには一千のカーストと運命がありましたが、いまはふたつしかないのです。でかい腹をした人間と、ちっぽけな腹をした人間しか。
 だから運命もふたつしかないわけです。食うか、食われるかしか。

 「わたし」はちっぽけな腹をした人間だった。それでも、茶店から運転手への格上げで、使用人という立場を得ることができた。食べ物は充分にあり、床で寝るにせよ、屋根のある部屋で過ごすことができるようになる。「バルラム」とよばれ、主人を親と思って仕え、給料は自分の最低限の飲み食い以外は実家に送る毎日だ。また単調に日は過ぎる。しかし、その日々の隙間で見つけた機を、必ずとらえ、次のステップを踏んでいくのが「わたし」だ。身も心もきれいでいたら、次はない。その次のその次は、目の前の主人だ。

 格差という熟語ではおさまりきれないほどの強い差別社会の描写の合間は、黒々としたユーモアでうめられていて、笑っていいのかどうなのかと少し躊躇してしまう。けれど、そのユーモアこそ、気持ちがほぐれ読み進める原動力となる。読んでいるうちに、そのおもしろさに、ぐんぐんまきこまれていく。右手がいそがしくて使えない時、左手は何をしているか。運転手として前を見て運転する以外に、ルームミラーから見える小さな世界から何を得られのか、何を共有できるのか。大きなストーリーと共に、それらの小さいストーリーこそが密度濃くつまっていて、解説にも書かれているように“ページターナー”な小説になっている。つまり、とってもおもしろい小説なのだ。

 タイトルからしてルポルタージュ風小説かと勘違いしそうなのだが、決してそうではない。

2009.02.09

ごはん

 オルチョもしくはアサクラオイルをつかった、かぶのポタージュはすっかりわが家の定番になりました。今日は、有機野菜のかぶが手に入ったので、皮のついたままことこと煮てつくりました。何度つくっても滋味でおいしい。

 おかずには、クックパッドから「中華風な里芋と鶏ひき肉のトロトロ♪」[レシピLink]と、スーパーでなすが安かったので、久しぶりの焼きナス。そしてごはん。親戚から精米したものをいただいたので、このごろずっと白米です。子どもたちが、まぶしいねえとピカピカの白いお米を炊くたびに声をあげています。

 上の子は焼きナスがおいしかったらしく、ただ油で炒めただけなのに、「一人暮らしするようになったらコレをつくりたいな」と言ってました。そういう日もいつかくるね、ぜひつくってくださいまし。

2009.02.08

読書感想文コンクール

【この動画の記事】こちら[Link]

第54回青少年読書感想文全国コンクール 受賞10作品・全文紹介(その1)[Link]
第54回青少年読書感想文全国コンクール 受賞10作品・全文紹介(その2)[Link]
第54回青少年読書感想文全国コンクール 受賞10作品・全文紹介(その3)[Link]

受賞されたどの読書感想文も読みごたえがあり、感心します。すばらしい。個人的には、『ブルーバック』の感想文がうれしかったです。

2009.02.07

みすず 読書アンケート特集

  2月1日発行で、2月2日に発送されたらしいのだが、5日なっても届かず、とうとう問い合わせメールまでしたところ6日に到着した月刊みすずの2月号。

 読書アンケート特集のこの号は、都心だと書店にも置いてあるようだが、もちろん、この地では定期購読しての入手です。2008年に読んだ本の中から興味をもった本を5冊挙げるというもので、ほかの雑誌ではあまり知ることのない本を知る号でもあります。152名の人たちがあげるミニレビュー。書名だけを挙げる人もおられますが、興味をひく紹介も多々あり。

 水村美苗さんの『日本語が亡びるとき』を挙げている人が複数いました。そういえば、「ユリイカ」でも特集を組まれていましたね。

 ドイツ文学の丘沢静也氏の『イワン・デニーソヴィチの一日』の紹介がまっさきに目に入りました。精神医学者の宮地尚子さんが書かれていた桜庭一樹著『私の男』について書かれた文章も残るものがありました。その宮地さんの著書『環状島=トラウマの地政学』は、上野千鶴子氏があげています。長田弘氏が引用している『完訳 チャタレイ夫人の恋人』は、まさに現代!とびっくりしました。


ユリイカ2009年2月号 特集=日本語は亡びるのか? イワン・デニーソヴィチの一日 (新潮文庫)
チャタレイ夫人の恋人 (新潮文庫) 環状島=トラウマの地政学
Amazy

2009.02.06

PWより

☆絵本

気になるのは、エミリー・ジェンキンス(『わたしのいえはごにんかぞく』(トメカ・ボカツキ絵/木坂涼訳/講談社)のお話に詩にジゼル・ポター(『私が学校に行かなかったあの日』(おがわえつこ訳/セーラー出版ほか)が絵を描いた"Sugar Would Not Eat It"と、セルジュ・ブロック(『ぼくとパパ』(金原瑞人訳/講談社ほか)が絵を描いている"The Enemy: A Book About Peace"。このお話はデヴィッド・カリ(『まってる』(小山薫堂訳/千倉書房ほか)が書いているようです。

Book of Love for Mothers and Sons (Mama Says) Little Chick
Seymour and Henry Hello Baby!
Henry's Night Sugar Would Not Eat It
The Enemy Tough Chicks
A Picture Book of Dolley and James Madison (Picture Book Biography)
Amazy

☆読み物

Abigail Iris: The One and Only
Smoke
Lyonesse The Well Between the Worlds (Lyonesse)
Seeing Red
The Twilight Prisoner
The Rule of Claw
Jumped
Alligator Bayou
The Forest of Hands and Teeth
Amazy

☆ノンフィクション

2009.02.05

石井桃子さん特集のMOE

MOE (モエ) 2009年 03月号 [雑誌]

まだ実物を書店で確認していないのですが、版元サイトではもうちょっとピンク色のようです。3月は石井桃子さんの生まれ月。空の家に引っ越されてから、この4月で1年になるのですね。

2009.02.04

気になる新刊

                                                                                                                       

2009.02.03

おみせやさんごっこ

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 少しきゅうきゅうとしていたのですが、「いそがしかったらいいよ。ひとりでがんばる」とまで言われてはと、えいやっと。大げさに書いていますが、小学校の参観日に行ってきました。今日は一日どの時間でも参観できる日で、忘れ物の水筒を朝届けたら「もう、来たの!」とまわりの友だちに驚かれてしまいました。

 まんなかの子も国語で調べたことの発表をしていたのですが、ちょっとの差で行った時には終わっていて、目でごめんねと伝えました。全員の発表後の感想を聞かれた時、まっさきに手をあげてくれたので、声も聞けて満足。さて、ちびちゃんの授業は国語の「おみせやさんごっこ」。今日は大人も買い物してもいいそうです。ジュースやさん、キャラクターやさん、どうぶつやさん、おかしやさん、文房具やさん、いろいろまわって「きれいな色のクレープください」「おっかないキャラクターはどれですか」「きいろだけど、メロン味の“こどもののみもの”っておもしろいですね」などと会話しながら、楽しいひとときでした。

 今日は節分。食後に福豆で「鬼は外、福は内」
 夜の絵本は『鬼のうで』
 鬼がでていって、福が入ってきますように。

2009.02.02

マイラ・カルマン イラストコラム

脳みそがとろけるほど大好きなマイラ・カルマンのイラストコラムを、巡回しているブログで知りました。テーマはオバマ大統領就任式について。イラストはことのほかすばらしいです。ぜひ、記事Linkをクリックしてみてみてください。

■The New York Times [記事Link]

And the Pursuit of Happiness: The Inauguration. At Last.
Published: January 29, 2009
The artist Maira Kalman begins a new illustrated column about American democracy with a chronicle of her visit to Washington for President Obama's inauguration. The column will appear on the last Friday of the month.

2009.02.01

びっくり

The White Tiger (Man Booker Prize)

今年のブッカー賞受賞作が今月の15日に文藝春秋から刊行されるので、楽しみにしていたのですが、決定したタイトルをみて、かなりびっくり。

原書タイトルは"The White Tiger"。
邦訳タイトルは『グローバリズム 出づる処の殺人者より』 (鈴木恵訳)
■版元サイト[Link]

某所「今日のあぶく」で仮題なども知ったのですが、そこにリンクされていた原書レビューも参考までに。[書評空間 "White Tiger"記事Link]

刊行されて読むのが待ち遠しい。

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