森の写真動物記/草食獣と肉食獣
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Amazy |
宮崎学氏による、森の写真動物記全8巻の最後の2冊が刊行されました。草食獣と肉食獣。どちらの動物写真も目が離せないものばかりで、子どもたちも、自分らで無言で読んだあと、一緒に読もう!と持ってきました。
草食獣で紹介されているのは、ノウサギ、カモシカ、シカの3種類。「日本の山野には、ほとんど植物だけを食べてくらすほ乳類がいます。彼らを草食獣といいます」
これらの動物の生態を通して、みえてくる自然保護。解説に書かれた下記の引用はとても大事なことだと思えました。
自然保護というと、ある特定の動植物を守ることだけを考えがちです。しかし、数がへった生きものを守ることも「自然保護」なら、特定の生きものがふえすぎないようにすること、場合によっては殺すことも、「自然保護」といえるのです。
肉食獣では、キツネ、タヌキ、イタチ、テン、オコジョが紹介されています。肉食というのは、とてもインパクトがあります。死んでいる大きな動物を小さい動物が、文字通りむしゃむしゃ食べ尽くすのです。本書では、足のケガで衰弱して死んだシカを食べる、タヌキの家族、テン、キツネの姿が。おなか、内臓、後ろ足、前足の順に食べられ小さくなり、6か月後には、すべてなくなります。そこから、日本における肉食獣の役割などが語られていきます。
すばらしい写真とともに、生き物に対する真摯な語りは、日本の森、森に住む動物に深い思考を促されます。子どもと一緒に読むことで、大人の感じることも多々あり、この8冊はこれからも読み返していきたい本です。
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