アン先生、急患です
『アン先生、急患です!』福田隆浩/講談社/YA! ENTERTAINMENT試し読み[Link]
楽しみにしていた、アン先生シリーズ第2作目です。
ちょっとだけ読もうかなと思って、ページを開いたらもう止まりません。
続編ではありますが、物語の中で丁寧に前巻のことがもりこまれているので、いきなりこちらを読んでも楽しめると思います。
北御門杏子、通称アン先生が、町に数少ない診療所に院長代理として就任。町の人たちからだいぶ容認されてきました。とはいえ、もうすぐ診療がはじまる時間だというのに、自分の興味のおもむくままに釣りをしていたり、薫製をこさえていたり、自由奔放な姿をみて、当然ながら怒る人もいます。でも、そんな人の気持ちを斟酌することなく、ここぞという時には、抜群の腕で患者さんの痛みをとりのぞく。やっぱり名医なんですね、アン先生は。
そんなアン先生を支えるのは、准看護師のひとみちゃん。正看護師になるべく仕事をしながら受験勉強もしているのですが、日々の診療所、いえアン先生にふりまわされて、なかなか進んでいないようです。大丈夫でしょうか。
今回は、なぜアン先生が院長代理になったか、もう少し詳しい理由がわかります。脳天気なのだけど、ハートはつねにほかほかとあったかい。今度はどんな活躍が見られるのだろうと、ページを繰る手がとまらなくなり、あっというまに読了してしまいました。
ぐいぐいとひっぱってくれる読ませる力。リアリズムでも、エンタメでも福田さんの筆は読者の吸引力が抜群。ああ、おもしろかった。早速ですが、3巻目も楽しみに待っています。
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