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2009.07.19

バイバイわたしのおうち

0719 ジャクリーン・ウィルソン原作(小竹由美子訳)、『バイバイわたしのおうち』(偕成社)[劇団サイトによる紹介ページ]を観劇してきました。

バイバイわたしのおうち (チア・ブックス)

数年前の同じ作品を観ていたのですが、今回は演出にも格段の進化があり、テンポよく笑いとほろりとするツボもおされつつ、とっても楽しく心がいっぱい動かされました。

アンディーはマルベリーという木のある家に両親と共に暮らしていました。けれど、2人の仲が冷え切り離婚してしまいます。再婚したそれぞれの親のもとに1週間ずつ暮らすことになったアンディーですが、どの家にも子どもがいてすっかり家族の形ができあがっている(ようにみえる)ため、アンディーますます自分のおうちがないことを感じてしまうのです。友だちは大親友の人形、ウサギのラディッシュ。ラディッシュと一緒に、アンディーはとにもかくにも両家を行ったりきたり……。

 親の都合でふりまわされる子ども、という一般的な図式にだけはあてはまらないのが、ウィルソン作品の魅力です。ラディッシュが味のある狂言回しの役割で、アンディーの心の声を代弁し、笑いもたっぷり誘いながら、子どもの気持ちにほろりともしました。会場からは子どもも笑い声もよく聞かれ、すごくいい雰囲気で劇は進行していきました。そして、この劇の魅力は大人のしんどさも描かれていること。子どもはもちろん大変だけれど、大人も大変。双方の立場をいい案配に描き、それでも前を向いて生きていこうという応援をいただいた気持ちなりました。本当にとてもとてもよかったです。

 劇団うりんこ[公式サイト]さん、ありがとうございました!


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コメント

劇空間にいた子供たちは、きっと心に残るものがあったでしょうね。

私もアンディーはラディッシュの表情、その他のシーンを思い出してはジーン、ジーンと反芻しています。役者さんたち、すばらしかったです!

またぜひ観てみたい。きっと今回よりまた一層の磨かれ具合になっているでしょうね。

ステキな劇評、ありがとうございます!(うりんこさんになりかわり)
いろんなシーンを思い出しては、またジーンときているヤクシャでごじゃりまする。
こんなふうに観ていただいたら、役者さんたちも、どんなに力づけられることでしょう!

あの劇空間にいた子供たちが、それぞれ宝物を持ち帰ってくれていますよう!

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