森へ、森から
11月号のこどものとも0.1.2はとてもきれいです。
熊谷守一さんの絵に、ぱくきょんみさんが言葉を添えられています。熊谷氏の絵をこよなく愛されているぱくさんと、同じく敬愛している造形作家のおかざき乾じろ氏がレイアウトしたちいさな絵本。
板絵独特のタッチが美しく再現されていて、子どもたちに読んだら、絵をさわりながら聞いていました。ごつごつしたタッチがさわれるように思えてくるのです。おひさまではじまり、おつきさまで閉じる構成で、ぱくさんの言葉が絵にしっくりなじんで読むのも楽しい、見るのも楽しいのです。しーんと終わる最後のページを閉じると、子どもたちも満足そうに蒲団の中で目を閉じました。
この記事のタイトルに書いた「森へ、森から」というのは、作者(ぱくきょんみさん)のことばです。熊谷さんの住んでいた町に、結婚を機に移り住んだこと。夜の散歩で熊谷さんの家を発見したこと。「濃いみどりがあふれていました。まるで、ちいさな森がはるばるとやって来て座りこんだよう、聞きしにまさるクマガイモリカズの家の庭でした。」と書かれています。このぱくさんの文章もとてもよくて、熊谷さんの画業に対する深い愛情と共に、当時の自分自身の仕事への気概を感じました。
« 稲刈り | トップページ | 詩は酒の肴になる »
コメント
« 稲刈り | トップページ | 詩は酒の肴になる »
野々宮さん
レスが遅くなりすみません。
熊谷守一さん、お好きな画家だったのですね。この小さな絵本はすごく贅沢なつくりになっていると思いました。私もいつか美術館にも足を運びたいです。
メリーゴーランド京都店にも行ってみたい!
投稿: さかな | 2009.10.13 08:27
きょう、メリーゴーランド京都店で買い求めました。
ぱくさんのことばとの組み合わせも、レイアウトも絶妙ですね。印刷の色彩もとても美しいです。また一冊、いい本を教えていただきました。
熊谷守一は好きな画家のひとりです。ぱくさんの文章に出てくる場所に、今は熊谷守一美術館が建っています。一昨年に東京を訪れた時、夕方ご近所の人に道を尋ねながら、たどりついた時のことを思い出しました。今は森はありませんが、大きな樹が2本、コンクリートの小さな美術館を守護するように立っていました。
投稿: 野々宮 | 2009.10.10 23:32
NONさん
ふふ、偶然ですがシンクロしていましたね。表紙とブログテンプレート。
ひざの上で楽しめる小さな美術館のような絵本です、NONさんも気に入ってくださるといいなあ。
投稿: さかな | 2009.10.08 14:40
表紙が、いまのブログのイラストとシンクロしてますね。
ぜひ手にとってみたいです。
ああ、心もまるくなりました。
ここにきてよかった。
投稿: NON | 2009.10.08 11:35
すてきですよね。
子どもたちも気に入りましたが、私もとっても気に入ってながめています。この絵本をこの値段で買えるのが申し訳ないくらいです。
投稿: さかな | 2009.10.06 20:29
本屋さんに走り、2冊買ってきました。(2冊しかなくて)
すてきです。
教えてくださってありがとうございました。
投稿: まつい | 2009.10.06 11:31