だめだめ大人たち
『父さんとキャッチボール?』は、ジャック・ギャントス著作、ジョーイが主人公のシリーズ2作目。
ジョーイは自分でも自分の行動が手に負えなくなるときがままあり、いまは気分を安定させる貼り薬をつけながら、日常生活をおくっている。
自分のことでもいろいろあるが、ジョーイの周りの大人たちもひとくせ、ふたくせもある人物ばかり。子どもの保護者である母親、父親、そして祖母らもまた、固有の生きがたさを引き受け、つきあいつつ、ジョーイと接しているのだ。
今回は離れて暮らしている父親のもとで夏休みをしばらく過ごすことになるジョーイが描かれている。父親はジョーイは現在ジョーイの祖母と暮らしているが、気分のむらが激しく、少々お酒に依存しすぎている様子がうかがえる。さて、ジョーイの生活はどうなるだろう。
ジョーイを助けようとする父親、その親自身が赤裸々に描かれていて、大変のリアルさがびしばしと伝わってきた。読みながら、ああ、こんなことしたらどうなるか!と頭を抱えながら読んでしまうほど、ダメな大人の父親。一緒に暮らしている祖母も、いやはやと思ってしまう行動をジョーイにとる。決してみんなジョーイを嫌いじゃない、愛している、けれど、その行動はダメダメなのだ。でも、納得できる。子どもの成長をあったかく見守る大人ばかりじゃないリアルさは、現実社会をみたって明かなのだから。ダメな親だからジョーイも嫌うかというとそうではないし、読み手の私も彼らを嫌うことにはならない。ああ、と頭を抱えてしまうリアルな人物たちに逆に近しさすら感じてしまう。ジョーイシリーズ、ぜひ続刊も邦訳されてほしい。
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