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2009年11月

2009.11.25

気になるほぼ新刊と新刊本

                                                                                  
   

2009.11.22

免疫の壁

 

「みすず」11月号に中井久夫さんの「新型インフルエンザ流行への私的準備」が掲載されています。

 ここで語られている免疫の壁とは――。

 一人が1.1にうつせば、感染症は広まる。一人が0.9人にうつすようになれば、感染症はひいてゆく。
 (略)「免疫の壁」とは何か。すでに感染して免疫を持っている人たちが、ウィルス感染を起こすパワーのある人と、まだウィルスにかかっていない、まっさらの人との間にたちはだかって、感染の能率を悪くする。これが「免疫の壁」である。全国民を滅ぼした感染症がない理由である。

 ちびちゃんも、いま「免疫の壁」をつくりつつある一人になってしまいました。クラスも学級閉鎖、担任の先生も感染しておやすみです。

 中井さんの文章によると、

 感染症は機先を制することがほんとうに重要であるのは、症状の出るすくなくとも二日前から感染症が始まっているからである。

 風邪の初期症状を自分で知り、その対策をたてておくのが大事だと、中井さんは書かれ、ご自身の対策を細かく教えてくださっています。これを読んでから、わが家もより「生活習慣のメリハリ」を気をつけていたのですが、集団生活の場での感染力はやはり強いです。

 さいわい熱も下がりました。高熱時のうわごとはドキリとしましたが、いまは笑顔も出て食欲も少しずつもどってきているところ。きょうだいにはうつっていないのですが、これからも気をつけなくては。

2009.11.16

ル=グウィンの新作『ラウィーニア』

ラウィーニア

これは早読みできません。待っていた言葉、文章、物語を味わうようにスロー読書しています。

【追記】読みました。ひとつひとつの文章がイメージ豊かで何回も読んでしまう。歴史にまったく疎い私でも物語でおこっているできごとが伝わってきてひきこまれました。ル=グィンはすごい作家です。


2009.11.15

練習

Img_0730

 iPhoneのトイカメラで撮影したのでちょっと黄色が強くなっていますが、実際はきれいな柿色です。いまが旬なので、近所の直売所で安く買えるので、たっぷり食べています(子どもたちが)。

 新型インフルで延期されていた小学校のマラソン大会が今週にあるので、子どもたち2人と近くの公園で練習。前日は雨だったので今日は走れてよかったね。満足できる走りができますように。

2009.11.14

好きな食べ物

ちびちゃんがいろいろ質問を受けました。

好きな食べ物はなんですか?
  「かばやき」

 (家ではそんなにつくらない「蒲焼き」をなぜ?と思い聞いてみると、「いろんな蒲焼きだよ、食べた時にうまい!って思ったからね」とのこと)

好きな模様はなんですか?
  「黄色のもよう」

 (黄色のセーターやドレスのことだそうですが、家にはこの色の服はありませんですよ)

将来の夢はなんですか?
  「柔道の選手になりたいです」

 (家に帰ってきたら本当は漫画家なんだけど、つい口にでちゃった、とのこと)

そこで夕食が終わったあと、もう一度「好きな食べものはなんですか?と聞いてみると……。

 「はちみつのだんご!」

 いったいそれは何?? よくよく聞くと「みたらしだんご」のようでした。先日の十三夜のときに、おだんごとたれをつくり、みたらしにしたんですよね。それがおいしかったようです。

 以上、お誕生日の質問でした。

 

2009.11.13

リトル・ジーニー ときめきのドールショップ

1113 ちびちゃんの大好きなシリーズ、ランプの精、リトル・ジーニーの最新刊が出ました。13巻目ではかわいいお人形がいっぱい登場します。

 このシリーズは私とちびちゃんで取り合うように読んでいて、今回は私が先に読めました。ドールショップを舞台に、ドレスを着た人形の絵もずらりと描かれています。

 里心(?)のついたジーニーを励まそうと、新しくできたドールショップにアリと一緒に出かけます。そこでドールコレクターのおばあさんと出会い……。

 テンポよくすすむお話はとにかく気持ちよく、ジーニーの活躍を存分に楽しめます。ちびちゃんもすぐに読み終わり、付録についていたぬり絵を完成させました。やはりこの人形たちが描かれているところが一番よかったようです。まんなかのジーニーがちびちゃんのもので、私は向かって右側の赤いドレスのお人形(の絵)をわけてもらいました。

 ジーニーシリーズはカバーをはずした本の表紙絵もみどころがあり、ちびちゃん、今回もまず最初にしたことは、カバーをはずして「うん、今回もすてき!」とニッコリしてから読み始めたんです。

 そうそう、私も子どもの頃、お人形ごっこの遊びが一番好きだったことを思い出しました。


ランプの精 リトル・ジーニー〈13〉ときめきのドールショップ

2009.11.12

リキシャ★ガール

リキシャ★ガール (鈴木出版の海外児童文学―この地球を生きる子どもたち)
リキシャ★ガール (鈴木出版の海外児童文学―この地球を生きる子どもたち)
ミタリ・パーキンス作 ジェイミー・ホーガン絵 永瀬比奈訳 鈴木出版
ISBN 978-4-7902-3224-7 本体1400円

 主人公の少女ナイマは、バングラデシュの伝統的絵画アルポナを描いたら村では右に出るものがいないといわれています。
 祝日には家の前の敷石や小道にアルポナを描きます。国じゅうでベンガル語の美しさを祝う「国際母語の日」に一番上手にアルポナを描いた女の子には賞が贈られることになっているそうです。
 ナイマは妹、お母さん、お父さんの4人家族です。お父さんはリキシャにお客さんを乗せて運ぶ仕事をしています。新しいリキシャを買い、もっとお客さんを増やそうしているところですが、たくさんの借金をしてリキシャを買ったため、お父さんは日中ろくに休むことなく仕事をしなくてはいけませんでした。ナイマは思います。私が男の子だったらお父さんのかわりにリキシャをひけるのに、と。しかし女の子がそんなことをすると家族に恥をかかせることになるのです、村はそういうところでした。ナイマはお金にならない絵を描くことがつらくなっていきます……。

 113ページの短いお話です。余白もたっぷりとってあるページはとても読みやすく、挿絵も物語の雰囲気をよく伝えています。ナルマがお父さんを助けたいばかりにとる行動はハラハラするもので、読んでいて思わず目をつむってしまったほど。けれど、行動を起こすことによって、いままでとは知らない世界、人との出会いもあるのです。物語にはバングラデシュの女性の希望の光をもたらしたマイクロファイナンスで自立しようとしている女性が登場し、ナイマに影響を与えます。マイクロファイナンス、2006年グラミン銀行のムハマド・ユヌス総裁にノーベル平和賞が贈られて注目を集めたことを覚えているでしょうか。「小口の融資をおこない、それを元にしてお金をかせぐための基金です」と作者あとがきで説明しています。

 貧しい生活の中でできることを見つけようとする少女の気持ち、絵を描くのが大好きだという気持ち、10歳の女の子、ナルマの心が丁寧にすくいとられるとともに、女性のこれからの生き方についての広がりを感じさせます。もちろんすぐにできるかといえば、それはとても難しいということも。

 鈴木出版の海外児童文学シリーズも一冊でるごとに厚みのあるシリーズになってきています。小学校の中学年くらいから十分読めるつくりになっているのもうれしく、またどの本も挿絵がきれいで読む楽しさがあります。

 ところで、絵を描くのが好きな少女のお話をいくつか思い出しました。タイの村のお話を描いた絵本『かさの女王さま』(シリン・イム・ブリッジズ作/ユ・テウン絵/松井るり子訳/セーラー出版)の絵本、同じく鈴木出版から出ている『シルクの花』(キャロリン・マースデン作/代田亜香子訳)です。この2冊もおすすめです。

かさの女王さま シルクの花 (この地球を生きる子どもたち)

2009.11.11

まるく

 昨日は中学校の学習発表会と合唱コンクール。新型インフルエンザの流行拡大により、二度の延期の末、PTAの出店、バザーなしのものとなり、合唱コンクールも通常であれば市のホールで行っていたものが、校舎体育館が舞台となった。

 縮小されての開催は子どもたちに残念な思いをもたらせたものの、昨日は学年によっては流行がはじまったばかりのクラスもあったため、合唱の指揮者がいないところ、半分ほどの人数で歌ったところもあり、またその最中にも具合が悪くて退席する生徒も数名みられた。よって、全校合唱はマスク着用のうえでということになり、もちろん先生方、保護者も全員着用。いつもなら、顔見知りの保護者に挨拶するのだが、どの人なのか顔もさっぱりわからない。まあ、とにもかくにも、がんばっている子どもたちの歌声に耳をすませてきた。1年生、2年生、3年生、学年がすすむにつれて声量もハーモニーもよくなっていく。心をひとつにして歌っている姿は胸にじんとくる。

 帰宅してガツンとした夕食が食べたくなり、豚キムチ丼をつくることにした。宿題の終わった子どもたちが、買い物に行っている間、録画していたビデオをみたいと言う。いいよと了解したのだが、どちらがリモコンを持つかで喧嘩がはじまり収拾がつかないので、ビデオを見るのはだーめと伝え、出かけた。葱、韮、豚肉、エノキダケ、豆腐、必要なものを買ってスーパーを出ようとした時にちびちゃんから電話が入った。

 「あのね、まるくおさまったからビデオ見てもいい?」

 どうまるくおさまったのだろう。そしてまるくおさまるという言葉をよく知っているものだ。思わず笑ってしまい「いいよ、いいよ、まるくおさまったなら」と言って電話を終えた。

 いろんなことが適当な時間でまるくおさまるといいな。

2009.11.10

ピーターと象と魔術師

ピーターと象と魔術師

 『ピーターと象と魔術師』
  ケイト・ディカミロ作 長友恵子訳 岩波書店 ISBN 978-4-00115635-5 本体1700円

 深く強く望むこと、それは何か大きな力がうごくこと。

 幻想的な表紙は魔術師が大きな象を観客の前に出しているシーン、複雑な奥行きのある色合いが物語の神秘さを象徴してるかのよう。ちなみに装画はロサンゼルス在住の日本人画家が描いています。

 主人公、ピーターは生死のわからない妹の行方をずっと気にかけていました。両親はすでに亡くなっており、父親は戦場で命を落とし、そのときの部下であるルッツ氏がピーターを一人前の兵士しようと共に生活をしています。しかし、いまや年老いた元兵士のルッツ氏はピーターを幸せにはしてくれません。妹が死んだと伝えたのもルッツ氏です。けれど、ピーターは一縷の望みをかけて占い師に聞いてみることにしました。占い師の話を聞いてから、ピーターの望みは具体的になり、それは日を追うごとに強くなっていき……。

 あり得ないことが目の前でおきたならば、もしかして本当のことはいままで思っていたことではなかったのかと、くるりと気持ちが反転する不思議さが、この物語には満ちています。ピーターが占い師から聞いたキーワードは突拍子もないものでした。しかし、動き始めた物語では、ごく自然にその不思議さがとけこんでいます。どうなるのだろう――読んでいくうちに物語のもつ空気にすっぽり入り込み、しめくくりもとても腑に落ちるものがありました。

 どのページの挿絵もすてきで深い余韻を残します。願い事ができたとき、再読したくなる物語です。

2009.11.09

気になる新刊

                                                                                          

2009.11.08

のんびり

 新型インフル流行で、小学校、中学校の行事がのきなみ中止になっています。いつものこの時期は秋の行事で毎週忙しいのですが、のんびり。

 この週末は天気がよかったので、近所の公園に散歩したり、子どものマラソン大会練習につきあったり。ラップをiPhoneで計りながら応援しているのですが、数字っておもしろい。同じ距離をどのくらい走ったかを記録するだけで、やっていることが立体的にみえてきるんです。子どもはさほどおもしろくないようですけれど。昨日は汗ばむほどでしたが、今日はジャケット着てもちょうどいいくらい。走っている子どもたちは半袖でしたけど。

 しばらくぶりの公園は、新しい運動器具も入っていて、散歩しながらプチ運動もできました。青空気持ちよかったです。

 昨日のごはんは、ひつまぶし、マカロニと鶏肉のサラダ、大根と豆腐のおみそ汁。生活クラブ仲間の方からいただいた大根がみずみずしくておいしい。今日のごはんは、五分づきごはん、豆腐と葱のおみそ汁、ふろふき大根、大根と豚肉のきんぴら。ぜーんぶつれあいがつくってくれました。ごちそうさま!

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2009.11.07

Best Illustrated Children’s Books of 2009

1年を総括する賞がでてくると、年の瀬を感じます。もう年賀状も発売されていますし、来年の手帳もカレンダーも出ているんですものね。今年はなかなかお気に入りのカレンダーを見つけられずにいます。いつも平凡社さんのを買っているのですが、今年はコレというのがないんだなあ。

Best Illustrated Children’s Books of 2009[Link]、酒井駒子さんの"THE SNOW DAY"が入っていますね。エミリー・グラヴェットは注目絵本作家の筆頭になっています。今回入っているのは"The Odd Egg"、楽しい絵本です。グラヴェットは小峰書店から出ている1冊『オオカミ』があるだけですが、これからもっと邦訳されていくでしょうね。アントワネット・ポーティスの作品も邦訳があります。『いろいろペンギン』(ふしみみさを訳 光村教育図書)。デビッド・A・カーターのしかけ絵本は大日本絵画から数冊出ています。邦題はちょっと甘さがありますが、なかみは大人のアート好きな方なら注目したくなるポップアップです。ユ・テウンの絵本はセーラー出版から2冊出ています。『かさの女王さま』(まついるりこ訳)、『きんぎょ』(木坂涼訳)。ご本人のブログで、ニューヨークタイムズで絵本のレビューが載ったときの喜びが書かれていました[Link]。 ルーシー・カズンズはメイシーちゃんで日本でもおなじみの絵本作家ですね。"TALES FROM OUTER SUBURBIA"は私の今年ベスト本。Shaun Tanの絵もストーリーもヘンテコですこし哀しげでとにかく惹かれます。本書のレビューは洋書ファンクラブにもあります[Link]。マーラ・フレイジーは、絵本ではクリスマス絵本が1冊『サンタクロースはおもちゃはかせ』(うぶかたよりこ訳 文溪堂)が出ていて、ほるぷ出版からの人気シリーズ、クレメンタインの挿絵を描いています。ジェリー・ピンクニーは『おしゃれなサムとバターになったトラ』(さくまゆみこ訳 ブルースインターアクションズ)が出ているくらいでしょうか。ブライアン・フロッカも絵本ではなく、金原瑞人さんが訳されているポピーシリーズ(あかね書房)の挿絵で日本には紹介されているようです。こうしてみると、まったく日本で紹介されていない人はいないものですね。

2009.11.06

おちば

おちばって
いろんな形に
いろんな色、

ざらざら
さらさら、

小さいのや
大きいの、

あきのにおいで
きれいだな。

----
ちびちゃん作

2009.11.04

おねえちゃんは、どこ?

大型絵本 おねえちゃんは、どこ?

『おねえちゃんは、どこ?』
 作 スヴェン・ノルドクヴィスト 訳 石井登志子 岩波書店

 大判の絵本です。
 おとうとネズミは遊ぼうと思うとすぐいなくなるおねえちゃんを探します。
 相談するのは、おじいちゃん。おねえちゃんの目印は黄色い毛と赤いパンツ。まずは庭から探し出します。探すには、おねえちゃんの好きなもの、行きそうなところをよくよく考えます。二匹はあっちこっち探します。おねえちゃんだったらこんな風に感じるかな、考えるかなって。どのページも見開きいっぱい、絵が詳細に描きこまれ、探しているおねえちゃんだって、実は絵の中に小さく小さくいるんです。でも、見つけるのがそれは難しいくらい、すみずみにまで絵の世界が広がっていて、目がたくさん欲しくなるくらい。

 著者がこの絵本のアイディアを得たのは25年も前だそうです。はじめは文章がなく、絵だけを考えていました。けれど、他の作品を描いている間、そのアイディアはずっと眠ったままでしたが、著者の心には留まり、とうとう時満ちて描くことになりました。大きくて詳細な絵にしたかった――そのとおり、この絵本は大きくて詳しくて広くて楽しい。

 ちびちゃんも、おねえちゃんはどこ?といいながら、絵の中にいる小さなおねえちゃんを見つけ出そうとします。ゆっくりじっくり味わえる一冊。こんな風にだれかに探してもらうのもいいものです。


2009.11.03

まくらもと

1103 朝起きたら、ミニカーにのった消しゴムくんが枕元にありました。ちびちゃんかなと思ったら、まんなかの子がおいたそうです。消しゴムくんの目がめごい。

 撮影は外にもっていきパチリ。

2009.11.02

チェラブ マインド・コントロール

英国情報局秘密組織CHERUB(チェラブ)〈Mission5〉マインド・コントロール
英国情報局秘密組織CHERUB(チェラブ)〈Mission5〉マインド・コントロール

チェラブシリーズ5冊目です。今回のミッションはカルト宗教団体に潜入操作すること。

 このシリーズの魅力はなんといっても、ページターナー度です。ぐいぐいと読ませる、次にどんなことが起きるのだろうか。しかし、毎回毎回、ひっぱられていると、物語の魅力がそこだけになってしまうことにもなるのも事実。前作のミッションあたりから、ミッションそのもののおもしろさに加え、主人公ジェームスの人間性、友人関係と人についてもつっこんで描かれるようになり、新たな魅力が増しています。本書でも、マインド・コントロールについて作者自身が入念に調べたそうで、その筆致はとてもリアル。ただマインド・コントロール、カルト宗教団体について深く調査したことが勉強しました的に書かれるのではなく、物語になじみ、子どもにも伝わる言葉で書かれていて、私もなるほどと思う気持ちと、あらためて洗脳の怖さにぞくりとしたものです。

 中学生の子どもも夢中になっている「チェラブ」なので、届いたのをみて、「やった!」と大喜び。楽しそうに読み始めているので感想を聞くのが楽しみ。

2009.11.01

石釜

1101

 iPhoneにて撮影。本格的な冬に入る前に窯の湿気を抜こうと火入れをしました。せっかくのなので、落ち葉を拾ってきて燃し、焼き芋したり、鯛を塩焼きもしたり。
 お天気は曇りで肌寒い一日でしたが、火のまわりはあったかく、子どもたちも焼き芋おいしいと堪能していました。

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