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2011.05.25

絵本のうわさ

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 田植えがはじまりました。カエルがにぎやかです。

 先日高校生ボーズが『ゼラルダと人喰い鬼』みせてと言ってきました。
 なんでも、ボーズがしているSNSで話題になっているとか。
 久しぶりに本棚から出してきた絵本、弟や妹も、兄の話を聞いて興味をもって再読。
 うわさの中身はふーんという感じなものでしたが、
 私も久しぶりに読み返して、やっぱりウンゲラーはいいなあと思ったのでした。

ゼラルダと人喰い鬼 (評論社の児童図書館・絵本の部屋)

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コメント

びわさん

実際に距離があるとその分よそごとにはなりやすいですよね。
ここは、あまりにも現地なのでどうにもこうにも離れられないところは確かにあります。仰るように原発はいっこうに収束していません。

夏になり南風が吹くことの心配や不安。
グラウンドの土ぼこり。プールに雨水が入る不安。

しかし経済も無視できないこの地では、安心を得るような安全はとても求めにくい。閉塞感からへこんでしまうのですが、くよくよしすぎないように自分に言い聞かせます。

それでも私の友人たちはいまも強くこの状況を意識してくれています。そのことはとても支えになっています。びわさんのコメントも支えです。ありがとうございます。

大きな変化を求めすぎず、けれど小さな変化は求め続け、現場の方たちの仕事に感謝しながら自分にできることをして過ごしています。

ニュースや全国紙でお分かりのように、首都圏を中心に、地震や原発の被災は急速に過去化している気がしています。

周りの人を見ると、話題は「安全な食べ物」「この夏を乗り切る節電」「日本経済の行方」で、それが何が原因で考えなくてはならなくなったことなのかが、あまり意識されなくなってきているのです。
だから、被災地の問題や復興のこと、警戒区域への一時帰宅などを画面で見ていても、それがハイチて起こった地震のように遠くなっている。その感覚に拍車をかけているのが政治のごたごたです。

これでいいわけがない。
何か政治的システムで、国民の大多数が関わっていくようなものが考えられなくてはならないと思うのですが……。特に、原発は収束どころか、被害が次々と拡大している(例えば、大気や生態系に)のに、押しやられつつあることが疑問です。私も、自分自身がどう動けばいいのか、立ちすくんでいる気がずっとしています。

びわさん

拙文を読んでくださりありがとうございます。
物語もなかなか読めず
よそゆきでない言葉もなかなか出てこず
の日々が続いているんです。
そんななか、絵本が読めるのは救いです。

まだローカル新聞ではページのほとんどが震災です。
週末くらいしかじっくり読んでいませんが、
まだまだ長い時間が必要だということを実感する毎日。

児童書の『闇のダイヤモンド』や『きみ、ひとりじゃない』のようなノンフィクション色の強い、きびしい現実を描いた話を読んだとき、いままでとは違うものを感じましたね。
過酷な現実に「生きる」「生き抜こう」という強い意志のある子どもたちの姿がいままで以上にリアルに感じました。

「おはなし会」でいい時間が過ごせますように。


本友のさかなさん
書評のメルマガの「心が動く」を拝読しました。
私も、3月11日から、物語世界に入っていけない状態が続きました。
ハ・ジンを何とか読めたのがゴールデン・ウィークのころ。
しかし、今も物語に食指が動かない状態がつづいています。

なぜだかよく分かりません。実際に被災した方には恐縮ですが、これが私にとっての被災なのかもしれません。

これからは、ファンタジックなものはあまり読めず、『アフリカの日々』のような「生き抜かれた人生」が書かれたものしか読めない気も時々しています。
でも、絵本なら、確かに、美しい絵が少しずつ物語の方へ心を向けてくれそうです。
明日は久々に、子どもたちの前で「おはなし会」をすることになっています。

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